じっくりゆっくりさんのレビュー

竹内有紀verで何となく見えてた方向性の変化が、前作の通野未帆verでもう少しはっきりして、今作も人妻移住者とオッサン地元民の心理的な距離感をより緻密に演出する形に変わって来た。セクハラ親父への軽蔑や、個人情報はなるべく話したくない隔意感もリアルになり、人妻が子供を欲しがってる情報も夫婦と視聴者は知ってるけど、オッサンたちは若夫婦がまだ子供を作る気がない＝夫と中出しセックスはしていない情報しか知らないという、主観と客観の違いを細かく分けた高度な状況設定。 今回はハメ撮り演出を止めたのが潔い。AV＝映像なんだからサブタイトルもウソではないし、きとるね川口監督が立ち上げたシリーズじゃないので、5年近く前の流行に縛られ続ける責任もない。カラミの演出は通野未帆verほど拒絶感や精神的に追い込まれる感じはなく、女優の痴女キャラを反映したのか、性にどん欲な本性が隠しきれてないさじ加減は旧式に近い。中盤の本番がより本格的になったため、最初の本番は途中でゴムを外したことを人妻が知らない騙し中出し、中盤はゴムを外したことを人妻も知ってる黙認中出しという堕ちの段階が分かりやすくなった。 最後の本番は夫とは子作りしてない人妻を妊娠させる可能性を「責任取るから」というセリフで匂わせるという、孕ませ系としては煽り未満な抑えめの演出。人妻が本当は子供を欲しがってることを視聴者は知ってるので、建前では拒みながら中出しセックスへの堕ちに本音が見えるという演出も前作より完成度が上がったと思う。 ただ竹内有紀verと同じエンドレス演出はまだアイデア不足だし、妻帯者設定の小沢が結婚指輪してない手抜きも相変わらず。オッサンにキレてた人妻があっさり水着に着替えて水遊びに参加しちゃうのも無理やりなコント感に逃げてる感じもあって、新しい方向性と古い演出が喧嘩してるところもちらほら。まだ満点には届かないけど、やりたいことは伝わるので次作にも期待したい。 水川スミレは抑えめのしっとり演技が良い人妻っぷりで、地方社会になじもうとする「よそ者」の必死さや、逃げ場のない状況での緊張感の醸し方が上手い。カラミ的にもエロさは十分発散しながら、痴女キャラはほぼ封印しているのも高評価。個人的に彼女の痴女パフォーマンスには何も感じないくらい飽きちゃってるので、せめてマドンナにいる間はこういう「静」の一面を掘り下げて欲しい。

女優はこれが初ドラマの新人ってことで演技力はそれ相応。そこに「親の言いなりに勉強ばかりしてきて性に不慣れな浪人生」という、女優の未熟さとリンクした役どころを振ったのが台本の妙。免疫がないから中年講師の変態セックスにどっぷりハマってしまい、予備校にノーブラで来るようになったり、挙句の果てにはオッサンの子供を孕んでしまう転落っぷりがドラマとして高品質。 男優大塚はマドンナのきとるね川口作品で、肝心の中出しのときにチ○コ抜けする大失態を繰り返してて勘弁してくれと思ってたけど、今回はさすがにそういったことはなく、特に上手いという訳でもないけど真っ当なパフォーマンス。女優が見えやすいようにと言うことなのか、ことさら体を離したがる不自然なAVセックスがドラマ作品としては古くさくて、技術的にまだ平成を引きずってる感じだけど、そのへんは自分で意識改革してもらうしかない。 記者役のエキストラも芝居が微妙で、新人女優の演技が拙いのは仕方ないけど、相乗効果でドラマの質が下がっちゃったのは制作のキャスティングミス。もう少し周りが総出で支えるという意識が欲しかった。 満点には届かないけど、ド新人使っての孕ませドラマでこれだけのレベルの作品を作れるってだけでもすごいこと。他の監督じゃなかなかこうはいかないと思うし、企画としては十分当たりの範疇だと思う。

同じく前田文豪監督が担当した本庄鈴verは、本番のフィニッシュが外射、外射からの最後は疑似ハメ締めなのに妊娠オチというのが正直スベッてた。ドラマ部分も中途半端にリアリティーを装って守りに入ってたあたりは痒いところに手が届かないまま終わった印象だったけど、今回は一段掘り下げてカラミ的にもドラマ的にもだいぶ改善された。 冷え切った夫婦関係を前提に、バイト先の年下男といい関係になっての孕ませものという、溜池ゴローの『バイト先NTR』シリーズと同系な基本路線は変わらない。モラハラ夫からどんどん心が離れていき、バイト先の若い男には逆にどんどんのめり込んでいった結果が妊娠という、破滅型の構図がシンプルで分かりやすい。夫との子供が出来なかったのは、本当に好きな相手ではなかったからという、孕ませを愛情と相性の問題として美しくまとめた台本も良かった。妊娠という現実を受け入れた上で、覚悟を決めて夫と対峙する人妻の前しか向かない強さが感じられるエンディングも、カタルシスのある良い締め方。 中盤をバックヤードや事務所での声出せない系のカラミでひとまとめにしたのも分かりやすい。中盤セックスは疑似ハメっぽいところも少なからずありつつ、尻射からのおかわりセックスでの中出しをチ○コ抜けまでしっかり作りこんでて割と隙がない構成。 後半セックスは男の「巣」での確信犯的な中出しセックスと言うのが良い段取りだったけど、受け身正常位中出しと言う締めは中盤と同じなのがメリハリがないので、出来れば人妻からの積極性が伝わるようなホールド系などのアレンジが欲しかった。 基本的にはドラマ重視の作品であり、セックスの本気度を求めてしまうといまいちかもしれないが、ストーリー性で見せるエロという方向性に振り切れた良い作品。事務所でのセックスではモニターでの監視がどうでもよくなっちゃう感じとか、緊張感のない雑な部分に物足りなさがない訳ではないが、トータルで星5つの価値は十分あると思う。

男と女の関係は昔の恋人同士のようでいて、でもタイトルからすると男にとっては単なるセフレのようだったり、あまり説明的な演出がないので見る側が行間読まなきゃならないのは好みが分かれそう。男は結婚指輪してないのでノーリスクだけど、女は人妻なので冒頭で誰かに見られないか周囲を気にする感じだったり、7時までという時間制限を男は朝帰り可というありえない意味に取る軽さのような微妙な温度差とか、雰囲気の演出や演技は最初からレベル高め。 絵づらだけ見ればホテルでやってるだけの中出し不倫ものという、AVとしてはありきたりな作品だが状況設定が重要。昔はナマでしかセックスしてなかったという情報をフリに、人妻はどうやら今日が危険日らしいというのがポイント。夫とはセックスレスらしいので妊娠したらヤバい状況で、これから夫以外の男の子供を妊娠することになるかもしれないことを予期したうえで会いに来た人妻の破滅型の性格が作品の個性。女には最初から自分の置かれた状況が分かってる設定なので、そのへんを踏まえて冒頭を見返すと、人妻の緊張感の意味合いが違って見えるという高度な演出。 あとは危険なロシアンルーレットの背徳感に溺れる人妻の脳イキ感を女優がどこまで表現できるかが勝負になるが、背徳感のない頭があっちに逝っちゃった人にはならない青空ひかりが絶妙なさじ加減の演技で最後まで走り切ったと思う。 帰宅が遅れるという夫への断りの電話には夫婦愛が感じられる二面性を見せながら、最終的に夫と別れそうな人妻との相思相愛っぽい雰囲気のエンディングなのに、男にとっては「都合の良すぎる俺専用肉オナホ人妻愛人」に過ぎないんでしょ？っていう虚々実々が怖い構図の作品。 人妻のアナルに垂れた精子を男が自分で舐めることになってない？ってキモさとか、個人的に好みでないところがないわけではないけど、トータルで星5つ付ける価値はあるレベル高めの作品だと思う。

2年間のセックスレスをきっかけにAV出演、夫が女として再認識して振り向いてくれるならAVバレしても構わないという、デビュー作で明らかになった破滅型の気質がある人妻の設定が前フリ。夫がセックスしてくれたのでこれで最後にしますってことだけど、それなら出演自体がもういらなくね？と思いきや、ちゃんと監督が「今日の撮影はいいんですか？」と確認取る段取りからの、AVセックス＞夫とのセックスになっちゃった本音がやんわりと伝わる台本は悪くない。 フニャフニャしゃべりの人妻と、ボソボソしゃべりの監督の会話にイラっとする部分も少なくないが、セックスが始まってからの生ハメ交渉で、人妻が「赤ちゃん出来ちゃう」と妊娠リスクを意識したうえで、最終的に中出しを受け入れる最重要部分の会話は成立してる。最初の本番の相手がポルチオもの得意な森林原人で、子宮を刺激しながらのセックスだったのも良い演出。 AVのウソをつききれそうもない女優の演技力に合わせたのか、4人の子持ちという設定に絡めるわけでもなく、孕ませ系の流れの深掘りの仕方が浅いのは正直、痒いところに手が届かないもどかしさがある。それでも末娘の出産をきっかけにセックスレスになってるし、たぶん夫とはもう中出しセックスはしないよねっていう状況設定を前提に、久しぶりの夫とのセックスが中出しではなかったことを監督がちゃんと確認した上で、妊娠したらヤバい状況で人妻が中出しセックスを受け入れることで背徳感はそれなりに担保されてる。 ラストセックスも初作の「AVバレ」に絡めて、夫に見られたらヤバくね？というカメラ目線で中出しをおねだりさせる演出が悪くはない。物足りない部分も少なくないが、お手軽ピル中出しものだらけになっちゃったシリーズの中では久々に及第点の内容だった。

このシリーズは若手女優向けの作風とはいえ、弱み握られた女がいいなりでやられっぱなしという、頭も心も弱いだけの人形っぷりが古くさくていまいちだったのが、今回、台本や演出が変わってだいぶ良くなってる。 成績優秀な優等生タイプの子が受験に有利だからと野球部のマネージャーにされて、そこでキャプテンとの甘酸っぱい恋に出会う青春演出もよかったし、顧問教師も単にJKの弱みを握って玩具にするのではなく、JKとガチ恋狙いというある種のドルヲタにも似た独身中年の痛さがドラマ性をアップさせてる。 嫉妬に狂って若い2人に割って入ろうとする中年教師の偏執っぷりからの最初のレ○プは、心を殺してやり過ごそうとする柏木こなつの犯●れっぷりがよかったし、性に免疫がなかったJKが、中年教師のねちっこい変態中出しセックスで女として目覚めてしまい、同級生との恋愛では満足できないくらい大人の階段を一気に登ってしまうラストまで、ストーリー性が格段にアップ。 カラミに関しては台本の流れ的には後半はもう少しJKから積極的な「女」を見せて欲しかったところはあるが、それは柏木こなつの演技力だからそう思えるんで、シリーズ自体が新人レベル向けと考えるとこういう振り付けでも仕方ないのかも。 柏木こなつは女優歴3年目だけあってドラマ的にもカラミ的にも求められるものをしっかり演じていて安定感がある。全体的におとなしめという物足りなさはあるけど、それは台本や演出の問題であって、女優にこれ以上のものは求められないと思う。 エンディングのキャプテンとのシーンはもう少し、「大人の女」が「まだ子供な男」に対して見せる、ステージが違ってしまった無関心な冷たさがあってもよかったと思うし、「お守り」を使ったくだりもやりたいことは何となく伝わるけど、見てる側がどういう意味か考えないといけないあたり、まだ完成度は低め。 成績優秀でこれだけのルックスの子が学生同士でまったく知られてない存在なわけないよねと言う、学校カーストのリアリティーとかキャラクターの掘り下げももう少し出来そうな気がするし、教師のキモさも親身な良い先生だと思ってたのに実は…みたいな落差があってもよかったと思うし、まだ満点には届かないけどアタッカーズのきとるね川口作品としては、女教師ものと同様、時代遅れな作風がアップデートされてて今後の展開に期待したくなる出来だった。

同監督の『未亡人、哀しみの妊娠報告。』は夫がジジイ過ぎて兄弟とのバランスが悪かったり、自分が中出ししたばかりのマ○コを男が舐める構成がキモかったり、ラストセックス前には妊娠しちゃう台本がいまいちだったりと、個人的にはツボじゃなかったんだけど、今作は義父ものにアレンジしててオーソドックスな内容ながらなかなか良い。 媚薬ものはエロの見せ方が安直なキメセクが個人的には好みではないし、『未亡人、哀しみの妊娠報告。』との差別化のつもりなら蛇足な気もするけど、義父の子供を孕むことを最後まで拒む嫁に強引に種付けするという中出しフィニッシュでまとめたのは分かりやすくて良い。 面白かったのは最初の本番のあとのカラミで、白の下着でのカラミがまるでウェディングドレスのような疑似結婚式のように見える。喪服に着けてた真珠のネックレスがまったく真逆の意味合いに見えるというのが狙ったものなのかどうかは分からないけど、出来ればこのへんは膨らませて、後半のシーンに移してもいいかも。ただウェディングドレスでのカラミまで行ってしまうと陳腐なので止めた方が無難。 中盤のカラミでは自分が中出ししたばかりの精子入りマ○コを義父がしゃぶりまわすという、連続中出しものにありがちな演出が気色悪すぎたり、最後は結婚指輪を外させるような演出があっても良かったんじゃないかとか、満点には届かないけどトータルでは悪くない出来だった。

ドラマ性は高いようでいて、捨て猫とDV彼氏持ちのお姉さんを無理やり重ねたのに重ねきれてないのが割とちぐはぐ。猫が虐●されてる設定にするか、お姉さんが彼氏に追い出されて行き場のない設定にしないとメタファーとして成立しない。 学生が合鍵を渡して最後はお姉さんが合鍵を返して出ていく台本はマドンナの『合鍵をもらった人妻が、男子学生が卒業するまで中出しされた一人暮らし部屋。』のようだけど、合鍵そのものに愛を感じて眺めてるだけで幸せという演出が、個人的に本家より好きかも。もっとも合鍵自体は本筋にはほぼ絡まないので基本的には別もの。 カラミも白峰ミウらしくパワフルで見ごたえがあるし、中盤までは外射なのも男の方が気を使ってる感じが出てて良かった。朝霧浄監督の作品ということで、最後はてっきりこれでおしまいサヨウナラセックスになるのかと思いきや、再会を意識した将来性のある中出しセックスになってるところが良かったし、エンディングも男が女のあとを追いかけそうな締め方が、切なさ重視の思い出系より多幸感があって好き。 ただ、果たしてこれをアタッカーズで作るべきだったかという点は割と微妙で、アリスJAPANあたりで出しても違和感なく成立しちゃうような物足りなさがあるのは事実。DV彼氏からなかなか離れられないお姉さんの性格からすると、もう少し被虐的なセックスを求めるような激しさがあってもよかった気がする。 このままの台本で焼き直されたら個人的にはもうこの値段は出したくないというツボを外した感じはありつつ、ここを叩き台にもう少し深掘りした台本や演出で見てみたいなと思わせる程度には、完成度の高い良い作品だと思う。

アタッカーズの教育実習生もの自体は珍しくないが、最近きとるね川口監督の作品で見かける、心を殺してやりすごそうとするボイコットレ○プをフィーチャーしたのは、『堕ちるまで・・・』シリーズの系統とも言えそう。 「今がつらくても頑張って耐えれば何とかなる」という、持てる者から持たざる者への安易な「教育」を逆手に取られて、小栗みゆ演じる教育実習生が自分の言葉に責任を取らされる台本が良い。拒んでいた女教師が最後は受け入れるところまで、シンプルに中出しでまとめたセックスも分かりやすくて良かった。 小栗みゆは前作でも見えた拒絶から堕ちに至るシリアスな演技が良かったし、サブ男優の吉野くんがまだ学生役やってんだ・・・ってところはありつつ、男優もドラマ的にもカラミ的にも緊張感のある良い演技。 最後は「頑張ったからといって何となるとは限らない」という締めが平凡すぎるやり捨てバッドエンドなエンディングが面白くなくてカタルシスに欠ける。あとに残る満足感がないので、初回はいいんだけど2回目に見るとやってるだけで既に飽きが来るあたりは今後の伸びしろだろう。まだ満点には届かないけど、新鮮味のない題材の割には面白く見られたので、今後の展開に期待してみたい。

きとるね川口監督作品としては、割と軽めの筆おろしもの。人付き合いが密な田舎の雰囲気は醸せてるものの、監督の『今日、義姉さんと銭湯へ』シリーズのような、みんな子供のころから家族のことまで知ってるような人と人との「歴史」や、個人情報がすぐに筒抜けになるような、逃げ場のない圧が強めのしがらみまでは感じられない浅めの台本。夫婦関係も夫が妻をもう女としては見てないなって言うのは伝わるけど、そのへんも表面的になぞるだけなのが薄っぺらくて中途半端。 童貞学生に「試合に勝ったらオッパイ見せてあげる」というだけのちょっとエッチな約束だったはずが、セックスにまでエスカレートしていく雰囲気は出せてるし、アクシデント的な本番なので生姦というのも納得だけど、中出しにNG出された童貞が普通に外射に成功してる手慣れた感じは好きじゃない。個人的には甘酸っぱい青春の思い出系よりも、深みにハマって抜け出せない泥沼系の話が好みなんで、暴発中出しきっかけに夫への当てつけのような中出し沼にハマって、銭湯そのものがやり部屋になる感じの方が良かった。 終盤も学生たちの暴走で中出しまでされちゃう立場逆転感がよかっただけに、アタッカーズの『この先生と1000円でセックスができます（笑）』のような、調子に乗った若者の無邪気な残酷さで勝手に情報を広められて、誰にでも中出しさせなきゃならなくなるようなドツボ感で締めても良かったかもしれない。 とはいえ、廃材を使って薪で火をたくシーンを含め銭湯の日常から作りこんで、肉体労働からにじみ出る健康的なエロの見せ方や、カラミも銭湯内に特化したドラマはレベル高め。沙月ふみのはドラマ3作目なりの演技力だし、もう少しセックスしながらのコミュ力が上がって欲しいところはあるが、カラミの時でも役に成りきったエッチな人妻お姉さんっぷりが良かった。最後の中出しもホールド気味な手の動きからの、結城くんのねちっこい種付け演技に身を委ねる感じが受精感もあって見ごたえあったんだけど、そこの「堕ち」がオチとしては伝わらないあたりは、台本にフリが圧倒的に足りない。 マドンナにはこういうムーディーズで出しても違和感がないような、湿度低めのお手軽さは求めてないので個人的にはツボではなかったけど、さわやかエロが好きな人なら当たりだと思う。

このシリーズって設定上は人妻がほぼ素人の新人なのに、カラミになるといきなり余裕かましてブイブイ言わせちゃう熟練のプロ臭が違和感しかなかったんだけど、今回はかなりいい感じ。沖宮那美も今までは女優本人にしか見えないなんちゃって演技感が目立つのがいまいちだったのが、今回は最初から最後までしっとりと役に成りきってて一番良かったと思う。 研修を終えただけで初めて客の相手をする沖宮那美のぎこちなさや、プロとしての技術がない代わりに、限りなくプライベート感覚に近い中出しセックスをサービスとして提供するという「企業努力」が分かりやすい。初対面の相手と中出しセックスするために、キスでスイッチが入る疑似恋愛という「形」を利用していたところに、次第に相手に本気になるという「中身」が伴っていく流れもいい。相手を気持ちよくしたい前向きな気持ちから、泡姫としての技術も上達していく成長物語としても成立してて、最初の泡洗いにプロの技と言うよりは、恋人同士のようなイチャイチャ感や拙さが強いのが意図的な演出だとすれば成功だろう。 これまでもソープ嬢が本番や中出しをさせても適法なのは、客との自由恋愛だからという風営法の抜け道をラブストーリーに利用したドラマが作りたいのは伝わらないわけじゃなかったんだけど、ソープものAVとしてのプレイ需要との妥協点に苦労していたのが、今回はドラマ重視と割り切ったことで一番バランスが良くなった気がする。誰にでもキスして中出しさせてるわけじゃないんだよという、嬢の個人事業主としての自由裁量の部分を後半でちゃんとセリフにして匂わせたのも良かった。 一方で、夫との関係性はもう少し掘り下げられたんじゃないかという残尿感があるし、中出ししたばかりの精子を男に舐めさせるという痴女系のプレイがちょいちょい顔出す感じも個人的には好みじゃない。花言葉を使った演出もいかにも付け焼刃の浅い知識をこじつけた感じが、エンディングも含めていまいち刺さらなかったけど、シリーズとしては一番完成度が高かったと思う。

個人的に友田真希verは体に精子を塗りまくっての精子ローションプレイが趣味じゃなかったし、瀬尾礼子verは子供がいる設定もなくなっちゃったただのビッチな台本や、男優も込みでの全体的な演技力不足がいまいちだったんだけど、今回はかなり納得の出来。一児の母でありながら浮気願望がありつつ、トラブルになるのは困るという保身感覚は友田真希ver寄りだが、飲みから最初のセックスまでの流れは瀬尾礼子ver寄りでスムーズに改善された。 カラミも外射プレイはあるものの、それを体に塗りたくっての精子まみれセックスみたいな演出がなくなったのは瀬尾礼子ver寄り。妊娠オチからすると男優の中出し演技にもう少しねちっこい種付け感があればとは思うが、誰でも結城結弦のような熟練の中出し後戯が演じられるわけではないし悪くはない。 中盤の構成は基本的には変わらないけど、トイレでのセックスで人妻が全裸になっちゃうのは破天荒で破滅型の性格が伝わる良い演出。バックヤードでのプレイもチ○コをむき出しにさせられた男と、オッパイをむき出しにさせられた女が互いにリスクを負うなど、細かいマイナーチェンジが効いてる。 事務所での後半セックスは、モニターで店内の様子をチェックしながらの前半が今までで一番良くなったし、後半のモニターノーチェックセックスも、トイレでの全裸セックスの開き直り感が前フリとしてあるので、ご都合主義には変わらないんだけど違和感は薄くなった。 妊娠＆アリバイ作りの台本はそのままに、夫を金づると割り切るエンディングも、さりげなく夫を試して心理的に優位に立とうとする女の怖さが良い付け足し。まだ伸びしろはありそうだけど、焼き直しに逃げずに作品を進化させてて、星5つの価値はあると思う。

根尾あかりと男優中田がまたこのシリーズをやるってことで期待してたんだけど割と薄味。中田に父親をデブ呼ばわりする娘がいるみたいな設定の作りこみはしっかりしてる割に、結婚指輪してないみたいな「しょせんAV」的な手抜きが白けるし、根尾あかりの中出しセックスも、遊び慣れた常ピル痴女的なお手軽さが背徳感や余韻に欠ける。 中田への想いの深さや破滅型のガチ恋っぽさがあるかといったらそうでもなくて、中年男を弄ぶ若い女の火遊び以上の何かが感じられなかったのはちょっと期待ハズレ。上司と部下バージョンは結局3話まで作られたけど、果たしてここから話が深みにハマっていくのかこれで終了なのか、一応は今後の展開に期待してみる。

一応シリーズものってことになってるし大筋では同じ作品だが、山岸逢花verとは監督も違うし、年下男との関係が旧知の先輩後輩設定になったり、カラミ的にもオール中出しものに分かりやすくまとめられててそこそこ別もの。 モラハラ夫との倦怠期＆夫に拒まれてのセックスレスを前置きに、慕ってくる年下男との不倫に溺れていく筋書き自体はありがち。男が最初はちゃんとゴム着けてやろうとするのは好きな女への配慮が見える良い段取り。おかわりセックスで最初は受け身だった人妻の方から生ハメを求めての、妊娠したらまずい状況での中出しセックスで女の歓びを思い出すのも良い流れ。 中出しを重ねる割には孕ませというところまでは踏み込んではいないが、夫に求められて今度は妻の方がセックス拒否するところまで夫婦仲がこじれた末に、年下男を夫が出張中の自宅に連れ込んでの中出しセックスには破滅型の匂いがする。最後がおかわりセックスで胸射やアゴ射みたいな、JULIA作品にありがちな演出でないのも良かったし、もう夫とは別れてやるってほどには割り切らず、あくまで人の妻として危険な中出しセックスから抜け出せなくなる締めもいい。 個性的と言うほど尖ったものはないが、必要なものを吟味して過不足なくまとめたシンプルさは粗を探す隙が無い。本番が3回ある分ところどころ疑似っぽいところはありつつ、見せ方が上手いのでAVのウソに白けるような雑さも見当たらないし、女優も男優もドラマ的にも演技的にも求められるものをしっかり満たしてる。すごいものを見た！っていう積極的な加点もない代わりに、星1つ減らす理由もないという、じゃっかん守りに入った意味合いでの星5つ。

XXL監督の乃々瀬あい編が割と個性的でいい出来だったので、あっさり他の監督に替えたのはちょっと意外。 基本的にはジャケン小玉監督がナチュラルハイ時代に使ってた疑似ドキュメント的な演出をベースに、ドラマ的な台本を足したような作風で、ナチュでは難しかったキャラクターやシチュエーションの掘り下げが新鮮。オッサンがJKに中出しするのも妊娠させるのが目的と分かりやすく、ナチュはメーカーそのものが中出しを孕ませとして扱うことがほとんどないので、監督がこういう孕ませ系作ってるのもまた新鮮。 娘が義父の子供を産めば血のつながりが出来て本当の親子になれるという、義父の理屈は頭が逝っちゃってるなとしか思わないけど、ファザコンの気があるJKが、義父に妊娠させられることを心理的に受け入れてるという台本はシンプルで背徳的。響乃うたも湿度高めの変態娘っぷりが、ドラマ的にもカラミ的にもいい感じ。 ただ全体的にドラマっぽさが強いので、疑似ドキュメント的な演出やカメラワークが喧嘩してるところも少なからず。特に動き回るカメラワークやいきなりズームはカメラが存在を主張し過ぎで違和感が強い。あれはあくまでその場にカメラマンがいることを前提に、それを視聴者が見て見ぬふりするナチュラルハイルールありきなので、メーカーの外に出てフラットな客層を相手にするには、落としどころをちゃんと考えないときついような。 トータルでは悪い作品ではないけど、あえてエロさを狙わない逆張りっぽいエンディングがむしろ狙い過ぎな感じでいまいちだし、これまで作ってきた作品と新しい方向性がまだ融合までは至ってないなってとこで満点には届かず。ナチュ時代と同じことやるわけでもドラマ定番の手法を後追いするわけでもない攻めの姿勢は買うので、上手いこと混ざり合って独自のものが出来上がることを期待したい。

このシリーズは最初に山岸逢花と竹内有紀という、メーカー最高レベルの演技力を持った専属女優を使って作ってしまったせいで、他の女優にも同レベルの表現力を期待した結果いまいちだったり、最近は台本や演出で工夫しようとしたら滑ったりと、過去の栄光を追いかけきれてない感じが期待ハズレ続きだった。今回、台本自体はいつもと大差ないが、ゴム姦だの安全日アピールだのと言った邪魔な演出をなくして、義妹が妊娠の可能性も受け入れた上での、何なら妊娠したい勢いでの中出しと言う破滅型の匂いが初期の雰囲気に近づいた。 高島愛はデビュー半年なりの演技力だし、セックスの時にもう少しはっきり目で演じてほしいなってところはありつつ、ちゃんと切ない気持ちを乗せたカラミがいい感じ。 本番シーンが多い分、疑似ハメっぽいところが多いのは仕方ないにしても、新人女優が役を演じられるように手加減したためか、全体的に勢いに欠ける。もう会う機会はないかもしれない男女のセックスと言うには感情的な激しさやメリハリに欠けるし、何より男優がチ○コ抜いて汁見せすることを優先した、今どきコレ？ってくらい淡白な中出し演技が期待ハズレ。確かきとるね川口監督の『押しに弱い巨乳妻キメセク開発マッサージ 媚薬オイルと孕ませ中出しで子宮でイクように調教されたワタシ。 楪カレン』でも、中出し演技がいまいちだったのを思い出した。 ただ、最後はやりっぱなしで終わるのではなく、姉から義兄を寝取っての一発逆転を狙う緊迫感がエンディングとしてもレベル高め。ドラマ性はアップしたので台本や演出はこれでいいと思うけど、置きに行ったようなセックスの物足りなさで満点には届かなかった。

北川美緒がAV復帰したのかと思ったら新人さんらしい。初ドラマにしてはドラマ的にもカラミ的にもこなれてる感じは、前世を疑われても仕方ないレベルですが。デビュー作はサンプルしか見てないけど、こっちのほうがメイク薄めな素材感が生活感もあって好き。 台本的にはありきたりだし、「妊娠確定」とタイトルにある割には中出しの後に潮吹かせちゃったり精子かき出しちゃったり、最後の最後が外射締めだったりと、孕ませ系の方向性を期待するとハズす。弟が家にいるからと夫が夫婦セックスを拒否して、アリバイセックスできないのに中出しさせちゃうヤバさはシチュエーション的にはそれなりに背徳感あるけど、最後もやりっぱなしの締め方だしドラマ的な満足度は低め。 基本的には女優の鍛えられた肉体を駆使したパワフルなカラミを楽しむ作品で、もう少し目で演じて欲しいところはありつつ悪くない。 中出され演技に関しては悪くないどころか最高級。最後の本番はおかわり外射のほうがメインなのでいまいちだけど、最初の本番の正常位や、中盤での騎乗位での中出しは、子宮で精子を堪能するような受精絶頂演技がレベル高すぎ。こういう中途半端なのじゃないガチの孕ませドラマでスキルを発揮して欲しい。

豆沢監督の輪〇ものの系統と言うよりは、溜池ゴローの『義母奴●』シリーズみたいな作風。実母や前の継母に虐げられてきた女性不審の息子というのもいかにもな設定だが、単純な焼き直しになってないのはさすがきとるね川口監督と言うべきだろう。 ドラマ2作目ということもあって、下手という訳ではないが女優の演技力はそれ相応。割とパワフルなセックスも単調とはいえ見ごたえがないわけではない。公式アラフィフだが、夫に「子供が欲しい」と甘えるも冷たく拒まれるという演出が、まだアガってないアピールにもなってて中出しものとしては良い前置き。 最初の中出しレ○プこそ一方的にやられる感じだが、次第に義理の息子との被虐的な肉体関係を楽しむようになった義母が、息子との距離が縮まったように錯覚する演出がメリハリ利いてて、いったん希望を与えておいてから絶望に突き落とす段取りが個性的で良い。 目隠しプレイからの息子の友人まで参加しての輪〇への移行は、他の男たちの存在に気付いた義母の緊張やパニックを演じるには女優が初心者過ぎて、正直このへんは演技力のある他の女優で見てみたいところ。 後半はやってるだけの単調な輪〇で、出来れば『義理の娘は男友達を呼び出して毎日、私を輪●させています―。 友田真希』のように、義理の息子が母を妊娠させちゃって欲しいと仲間を煽るような演出があった方が、「弟か妹が出来たら（息子との）距離が縮まる」という冒頭での義母のセリフをフリにしたオチがついたような。 エンディングもまるで『永遠に終わらない、中出し輪●の日々。』のようで余韻に乏しく面白みに欠けるが、新人女優の演技力を考慮すると仕方ないのかなという気もする。出来ればここを下敷きにして深掘りした内容を、演技力のあるベテランで見てみたいところ。

吹石れなのドラマ復帰第1弾。ドラマ的にもカラミ的にもブランクを感じさせないのはすごいけど、個人的には真崎美里時代から見てるベテラン女優というのもあって、既視感以外の何かを見出すには作品性自体が高くないと厳しいが、残念ながらこの作品ははっきりと役不足。 吉澤友貴に続いて今作も中出ししても妊娠しないセックスでまとめられちゃってるのが、シリーズとしてはレベルダウン。しかも最初はゴム姦から始まるし、最後までマ○コから疑似汁垂らして「中出しセックス気持ちいいです」っていうだけの、背徳感に欠けるありきたりなやってるだけ作品。 別に最終的に腹ボテが見たい訳じゃないけど、少なくとも男の側に孕ませる意思があるか、女の方が孕まされることを意識してるセックスでない限り、「種付けSEX」とは称して欲しくない。「孕ませ」とか煽る割に内容が伴ってないのは豆沢豆太郎監督の輪〇ものだけにして欲しいし、作品の方向性そのものを変えるつもりならタイトル変えて出直した方がいいと思う。このシリーズに求めてるのはこれじゃないってことで、分かりやすく最低点。

木村玲衣verとは台本や演出が変わって、最近続いている三島六三郎監督の女教師ものとしても一番中途半端な内容。『憧れの叔母に媚薬を盛り続けて10日後、ガンギマリ中出しハメ放題のアヘアヘ肉便器になった…。』シリーズのような累積媚薬ものかと思いきや、きとるね川口監督の『媚薬NTR 上羽絢』ほど緻密に作りこんでるわけでもなく、場所的にも何か特化されてるわけでもないし、このシリーズとしても木村玲衣verほど「生徒に脅されて性奴●にされる被虐感を楽しむ変態人妻女教師」という性格付けの統一性もない。 松莉乃はドラマ2作目にして役への成りきり方やエロへの吹っ切れ方がいい感じだったし、夫のGPS追跡をスマホを学校に忘れたと勘違いさせるニアミスのスリルみたいないいアイデアもあっただけに、最終的に単なる欲求不満妻のやってるだけAVという最もありきたりな内容で、作品を個性づけるコンセプトがあやふやになっちゃったのがもったいなかった。