赤魔さんのレビュー

セールだったのであんま内容確認せず購入しました。 1万円にしちゃサービスがいいので、勝手に｢本来住む世界の違うギャルと、ひょんな事から仲良くなる。最初は金とかねぐらとか即物的な関係だったけど次第に惹かれ合うようになる｣みたいなジャンルの話だろうと思ってたんですが、勘違いでした。 改めてめかし込んだり営業したりする必要が無いし、顔が割れてて比較的安全だと判断しての｢ローコストロープライス｣だった感じですかね。 あとは本来横並びのはずの同世代同級生相手ならマウント出来る気持ちよさもあったのか？ いずれにせよ主人公はヒロインとの買春行為に溺れて小遣いを使い込み、足りなくなったのに買春を続け不払いを起こしてヒロインの怒りを買います。 そこで主人公はバイトを始めるんですが、そこに偶然ヒロインが現れ、バイトを始めた事を嘲うとこっそりキスして去っていきます。 陽キャの世界で女友達たちと楽し気なヒロインを見ながら、｢いつか売買なしで彼女とエッチしてやるんだ！｣と闘志を燃やす主人公……でエンド。 不払いを起こした主人公をボコッて絶縁でもなく、自分を買うために必死にバイトする主人公を見て満更でもない様子。 暴力事件とか起こせば余計面倒だし金づるもいなくなるしなー、私のため必死になる男がいるって気分良いー♪ それがヒロインのメインなんだろうなぁと思う一方で、｢僕に愛想を尽かさない？僕がSEX代稼いでると知って嬉しそう!?｣と主人公に思わせる素振り。 これはワンチャンあるかも！？と思わせる結末だと言えるとは思うんですが、そういうのも含めて、なんというか｢翻弄される｣感を楽しむ作品だなーと感じました。 事前の期待とは違う内容でしたがこれはこれで良かったです。

大好きで追いかけているシリーズです。 いつものシリーズでは強く美しく高潔なアリシア姫が、その使命感からよせばいいのにのこのこ出て行って、魔物や悪人に引っかかってエロい事されて、弱く卑しい雌に堕ちてしまいます。 本作もこのテンプレに則っているものの、アリシア姫の｢強く美しく高潔な｣とこはあんま出てきませんし、言うほど決定的な｢堕ち｣方はしません。 製作コストが低い訳ではないでしょうから、箸休め的……というと失礼になっちゃいますが、｢軽め｣を意識した回なんじゃないかしら。 物語の導入はあらすじの通り。 今回アリシア姫は、使命感から云々ではなくて、ストレス解消や疲労回復、それに美容という趣味のため、悪人の巣にのこのこやってきます。 で、あまりに気持ちいいマッサージに即落ち、依存症状を起こして通い詰めるようになります。 そんなわけで当初は｢高貴な姫様が市井の店に来店してやる｣だった構図が、アリシアが快楽堕ちしちゃった事で｢平民に服従し大枚を差し出す姫｣という構図になりめでたしめでたし。 自分の欲望のため、予約という｢契約｣を大金で捻じ曲げるあたりは、｢高潔｣から堕落したと言えるとは思いますし、快楽欲しさに今後もこのマッサージ店に通いつめ貢ぐのであろう結末もそう言えるとは思います。 が、他作品ほど決定的な｢堕落｣ではないのが変化球で逆に好印象でした。 マッサージ屋を取り立てて権力を与えるでもなく(そもそもマッサージ屋にそんな出世欲なさそう)、店に支払う大金は現ナマなので私費っぽい(国庫から出したらそうはならないだろうし、姫なら冒険で稼げそう。貴族年金なら｢寄付先｣が変わるぐらいの影響はありそうですが)。 特に描かれてはいないですが、姫様はストレス発散出来てハッピー、貢ぐため怪物退治とかをより精力的に行うようになるなら領民もハッピー、マッサージ屋は儲かって事業拡大できてハッピーの八方大団円のハッピーエンドなんじゃないでしょうか。 構図は覚醒剤とかの薬物汚染そのものなんですが、ストレートに薬物汚染だとなんかどーも生々しすぎて個人的に萎えるので、マッサージにしたというのは見事だと思いました。

大好きで追いかけてるシリーズなのですが、なんか｢ここもうちょっと｣みたいな注文ある時だけレビューしてるのもなんだかなーと思ったので、自分的にツボだった本作もレビューします。 いわゆる｢皮もの｣として考えると若干｢コレジャナイ｣感あるかと思うのですが、｢精神汚染もの｣好きな私的にはストライクでした。 画像ナシだと上から目線ぽくなるのでタイトルに使いませんでしたが、｢こういうので良いんだよこういうので｣とニコニコ顔の井之頭五郎の気分です。(ネタ元ではその後険悪な話になるので不適切かもですが) 本作もいつもの通り、高潔で勇敢なアリシア姫がほいほい現場に出て行って、怪物とか悪党にいいようにされて堕ちちゃう話です。 物語はあらすじの通り……なのですが、醜いおっさんのキャラクターが出てくるのは最序盤だけ。 皮を被った後はアリシア主観で｢体が勝手に動く｣｢自分の心に誰かが直接囁きかけてくる｣と言う感じ。 いわゆる｢皮もの｣テンプレだと｢男主観｣で、アリシアに成り代わって～となるか、皮化したアリシアは男の｢コレクション｣にされて、男の魔手はさらに妹テレジアやメイド達に……って結末になるんでしょうが、本作はアリシア主体で同化してしまい、男の自我は消滅します。 残されたアリシアは同化した男の自我を引き継いでしまい、邪悪で下劣な人物に。そして下劣な欲望そのままに妹テレジアを犯し堕とすのでした、めでたしめでたし。 毎話｢今回はどんな受難に遭わせよう｣と考えるのは大変だと思いますが、精神汚染されて心が汚っさんになっちゃったアリシアが、大事だったはずのものを自ら毀損する様は大変萌えました。ありがとうございます。

先にDLCまで全部購入してプレイ。 タワーディフェンス好きで下手くそながらよく遊んでいるのですが、本作は特に楽しめました。 本サークル様のゲームって、私には難しすぎるものが多い印象なのですが、本作は難易度Normalでもひぃひぃ言いながらどうにか先に進む事が出来ました。 MCものも好きなので、本作の｢敵ヒロインの精神を汚染して配下にする｣という構図もまた、私個人には大変刺さりました。 ただ二点ほど私の好みから外れる箇所が。これは好みの話なので作品自体の評価を下げるものではないと思うのですが。 まず一点目。ヒロインを篭絡するためエロシーンを3回こなす必要があるのですが、内訳が固定で、3回目は｢モンスターに犯させて堕とす｣というものになっています。 過去作(前身サークル様の作品だったかも？)では｢内訳フリーなので次第に堕ちる描写が入れられない｣｢規定回数イベントこなしたらなんかヒロインが急変して悪に心酔し出す｣みたいな作りのものもあったので、それを改善した結果なのだろうとは思います。 が、竿は主人公のイチモツだけ！が好みの私としてはちょっと残念でした。 ゴブリンの数やオーガの怪力で拘束させるとか、媚薬触手に前戯させて昂らせるとか、魔眼で認識を狂わせるとか、お膳立て程度なら気にならないのですが。 配下に全部やらせる～は、悪落ち後のフリー枠が良かったなぁ、なんて。 続いて二点目。 ダンジョンの部屋一つが画面に対して結構大きく、初期状態からちょっとでも拡張したら、一画面で全部表示出来なくなります。 生産系も同じ画面で行うRTS系なら分かるのですが、戦闘しか扱わないTDでこの構造は遊びにくく感じました。 画面ズーム機能があるので、最小時はダンジョン全体が俯瞰で見れるようだともっと良かった。

前振りはあらすじの通り。 主人公が取った行動というのが、｢主人公を好きだと言いながら自慰に耽る｣です。 本作の世界観では、なんかそうすると、憑依対象の｢本心｣もそのように改変されるようで、憑依が解けた時、ヒロインは主人公が大好きになっていて、当たり前のように主人公に体を寄せ、主人公に抱かれ、主人公のセフレになる事を嬉しそうに宣言します。 これに味を占めた主人公は、学校の女性達も同様に憑依し、頭を改竄して好き勝手弄んで楽しむのでした……でめでたしめでたし。 今まで自分が見て来たこの手の作品て、根底にあるのは｢女になってみたい｣という倒錯的な欲望に応えるタイプのものが多かったので新鮮でした。 義姉に成り代わって彼氏に抱かれてみたり、本来の体に入った姉に犯されたり、(そんでもって悪戯しようと思ったのに女の快楽に本気で溺れてしまったり)という展開を想定していたのですが、本作は｢女になってしまう｣のではなく、｢女を玩具にする能力を手に入れ、色んな女の人生を滅茶滅茶に弄ぶ｣タイプの、ある種｢男の欲望ど真ん中｣系の作品でした。 まぁそれはそれで性倒錯ですが。

物語の筋は紹介文の通り。 よくある｢幼少から一緒にいた二人が年頃になり男女の関係になる｣系統で、変に変化球など混ぜずにストレートに展開するので、紹介文やサンプル画像を見て期待したなら買って外れはないと思います。 ただ一点だけ私の好みを。好みなので作品の価値云々ではないです。 無防備に眠ってしまった♀に対し、愛の告白をしながら性的悪戯をする♂。 実は途中から起きていて全部受け止め、その気になっちゃう♀。 でも気づいてる事を隠したまま、その後常態化する♂の悪戯を望んで享受していた♀ですが、思い余ってぶちまけ、一歩先に進みたい事を告げて……という流れがあります。 この｢常態化する♂の悪戯を望んで享受する♀｣の下り、コマ割りの空白を大きく取るだけで表現しているんですが、この｢性への興味｣｢愛情の高まり｣が次第に昂っていく流れって、この物語においてすごく大事だと思います。 変態的な表現なので敢えて伏せたのかなとも思うのですが、自分としては｢異性と思ってなかった幼馴染が実は魅力的な女性である事に気付くも、今更関係を変えられないのでこっそり思いをぶつける｣♂に、｢どう考えてもセクハラ被害を受けてるんだけど、普段そっけない幼馴染が自分を愛しく感じてる、その想いをぶつけてくるのが嬉しい｣ので応じ、そして｢次第に自分もその気になり昂っていく｣♀、という二人の推移はもうちょっと見たかったなぁ、と。

サンプル画像を見て察しが付くと思うんですが、本作は｢エロ妄想｣を｢作品｣に昇華させるにあたり、｢制作｣への連絡として作るようなネーム的な作品です(作者様がそう意図したかどうかは分かりませんが)。 ですので、絵的には拙いですし、エロ漫画としては｢ここもっとねっとり描写してくれよ｣て箇所がちらほらあります。 絵的拙さで言うなら、衣装デザインやプレイのバリエーション。(胸の大きさは個人的には気持ち悪いと感じるのですが、ここは個人の好みでしょう) ｢ここもっと｣で言うなら、新人女剣士に｢催◎洗脳魔法｣を初めて使う下りの駆け引きがあれば、最終的な｢スケベ調教された成れの果て｣との落差(全く人形のような扱いというのもこれはこれで背徳的でいいですが)が際立ったでしょうし、｢他のギルド職員に目を付けられ、河岸を変えるはめになる｣エピソードも、その手前に(モノローグではない)｢やりすぎた｣エロシーンがあった方が良かったと思います。 女ギルド職員も活用しつつ新人女剣士を少しずつ｢おかしく｣していくところもモノローグ的に数コマで済ませるのは勿体ないですし、｢別れたはずのギルド職員｣が追いかけてきた後のラストコマも、此処こそ｢エロ漫画のクライマックス｣でそれなりの尺を取ってエロシーンがあった方が良かったと思います。 ビキニアーマーの下りで｢お礼｣と称して関係する｢イカレタ女冒険者｣も、その後エロノベルで主人公に囲われた事が分かるのですが、そんな風に｢ボクの妄想する主人公の欲望は二人囲って満足などしない｣と匂わせるコマでラストを飾れたらよかったですね。 ……などと、｢完成品｣として見るとちょこちょこ粗が目立つのですが、創作の原動力となる｢妄想｣としては非常に高純度での出力です。 そう考えるとこの絵柄も｢ホントは…｣と妄想する一助になります。 決して一般に高評価を受けるタイプではないと思うのですが、自分的には結構好きな作品でした。 ……関係ないですが、エロノベルのタイトルに｢3｣とナンバリングされていたのですが、1-2はボイスで公開しておられる作品でしょうか？ 個人的には｢聞く｣より｢読み｣たいので、リメイク希望です。。。

話の筋は解説の通り。 この手の作品て、結末は大体二通りで、｢反抗的だったヒロイン｣が｢快楽堕ち｣して｢主人公に服従する(具体的には男性優位セックス)｣か、｢性欲暴走して下克上失敗、結局主人公はヒロインに顎で使われる(具体的には女性優位セックス)｣のどっちかが多いように思います。 が、本作はそのどちらでもなくて、いいようにされた後もヒロインは変わらず、｢即堕ちアクメプラグイン｣を破棄して元通りのぐうたら生活を続けようとします。 ……が、それを聞いた主人公は｢もっとエグいアイテム｣を購入済みである事を告げ、それらを使用する事を仄めかし、あんな痴態を晒すのは御免なヒロインは｢家事ちゃんとやるから許して！｣と叫ぶ、｢もうコリゴリだよ～(静止画)｣的エンド。 見ようによっては、互いの間にあった壁がアイテムが引き起こした騒動で壊れ、素で対等に話せる関係になるハッピーエンド……であり、これは一般誌の漫画では王道の一つだと思うのですが、エロ作品では珍しいように思いました。

本作は、｢嫌がるヒロイン｣を逃げられないよう捕えて、エロい事しまくって快楽に堕とす話です。 不勉強なもので詳しく知らないのですが、本作の作者様は普段、甘めの和姦ものや、えっちに積極的なヒロインをメインに描かれている感じでしょうか？ だからなのか、他のレビュア様も書いている通り、本作ではヒロインが｢堕ちる｣場面がありません。 そこが｢普段描いてるジャンルと理屈が違いすぎてピンと来ない｣からなのか｢ヒロインが可哀想すぎて描けない｣からなのかは知りませんが、嫌がるヒロインにエロい事しまくって、｢もうむりもうやだ｣｢もうおわって｣と息も絶え絶えに涙をこぼすカットの次はもう｢次の日｣で、何があったのか、人が変わったようにえっちに積極的になったヒロインが描かれ終わります。 作者が｢不本意なものを描く｣時の手法として、バランスを取る場面やエピソードで自分を補完しつつ、そこは描かない、なんてのがあります。 本作で描かれなかった｢ヒロインが変節する場面｣が、そういう理由だったのかどうか分かりませんが、いずれにせよこの｢欠落｣によって、本作ヒロインは｢エロい事されるためだけに創造された｣という側面が強化され、その不憫さがより｢エロ｣を増強しているように感じました。 快楽の洪水に晒されてどこかで｢プチッ｣と正気の糸が切れてしまったのか、｢もう帰っていいよ、ごめんね｣｢あ、あの…｣的なお預けからのおねだり誘導で堕ちたのか、はたまた、ヒロインの危機を命がけで救って｢この人、本当に私の事愛してくれてるんだ｣｢この人になら、私…｣という心温まる(？)話があったのか分かりませんが、欠落したシーンがどのようなものかは各自で補完する事にして、これはこれでありだなーと私は思います。

1作目と合わせてのレビューになります。 この手の催眠ものって、大きく分けて三つの｢利点｣があると考えています。即ち↓ 1,対象に催眠をかける｢操り｣描写を見れる 2,自由意思を奪われ｢エロの為だけの存在｣に貶められるヒロインを見れる 3,口説いたり仕込みをしたりと言った導入をすっ飛ばしてエロに入ってくれる で、本作ですが、あらすじを作る段階では｢1.｣が重視されているように思えます。 既に操られ変貌してしまったヒロイン1、これを助けようと誘い出されて同じく毒牙に掛かるヒロイン2(ここまでが前作)、走狗と化したヒロイン1･2によりあの手この手でおびき寄せられ、連鎖的に堕とされるヒロイン3･4(これが今作)。 一方で、実製作フェイズでは、とにかく｢3.｣重視でついでに｢2.｣ぐらいの配分だったように感じられました。 (エロＣＧ集ですから、当然｢2.｣｢3.｣も要求仕様に入っていた事でしょう) 術に持ち込む場面までの下りはほぼなし。術にかける場面は1コマ、竿役がなんか｢怪しいペンダント｣を見せたら画面暗転して｢術後｣になるだけ。 前作はまだ、エロシーンを｢術を完成させる手続き｣の一部として描いていたんですが、今作はそれも無し。これは雑ながら仕様に入ってたので無理やり入れた｢連鎖堕ち｣導入でページ圧迫された都合なんじゃないかしら。 そんな感じで、何と言うか｢仕様を満たそうとして強い見どころを失った｣感がありました。 このページ数なら、ヒロイン一人ずつが限界なんじゃないですかね。 1作目はヒロイン1が既に｢処理済｣だったので、実質ヒロイン2にフォーカス出来たけど、今作はいきなり2ヒロイン同時で、かつヒロイン1･2にもページを割く必要あったので、｢どうにか仕様を満たしたらページ終わってしまった｣になったのでは。

サンプル画像冒頭の、笑顔が素敵な長身長ヒロインに怪しげな術をかけてエロい事しまくる話。よくよく見てみると、結構段階を踏んでいてエロいです。 術にかけた直後はただ前後不覚になっていて、無表情で無数の｢？｣を浮かべるヒロインにエロい事します。 そうして｢接触｣する事に馴染んだら、感情を弄って、満面の笑顔でひたすら主人公を甘やかしてくれる状態にしたヒロインにエロい事させます。 術に馴染んできたら、今度は色んなシチュエーションでヒロインに性欲をぶつけまくります。 と、ここらで変化球。彼氏とデートするヒロインに対し、それまでの｢熟練｣を忘れ、嫉妬心むき出しの獣のようなエロい事します。 そうして性的に開発され、性欲も増大した事で｢成熟｣したヒロイン。ここでトドメとばかり、｢禁欲期間｣強制からの性欲解放で、獣のようにエロい事しまくります。ヒロインがここで初めて、快楽に歪む表情を見せるのがまた｢うまい｣と感じました。 で、エピローグ。ヒロインは結局妊娠して、童貞の彼氏と学生結婚。旦那がせっせと生活費を入れてくる中、主人公はヒロインとひたすらエロい事をする(主人公的に)最高のハッピーエンド……で物語が終わります。 と、このように、良く構成されてるなぁと思うんですが、一点だけハードルになっているのが主人公の表現です。 主人公は小柄でサルっぽい、小学校の頃クラスの前の方にいたような男の子で、これが愛しい愛しいヒロインに思い余って凶行に及ぶ感じなんですが…… これがなんかすごくうるさい。ヒロイン静止画なのに主人公だけ必死に腰振って叫びまくって進むページも沢山あります。 これ多分、｢竿役は無個性｣を逆説的に表現したものなんじゃないでしょうか。 竿役は人間ではなく、｢俺らの性欲が化身した小人｣ぐらいの存在。だから｢必死こいてヒロインにむしゃぶりつく｣以外の個性(背景や性格など)が排除されている。 そんな風に、この竿役を｢背景｣｢効果｣の一部ぐらいに捉えて流せるかどうかで、本作を楽しめるかどうかって結構変わる気がします。｢これがいい｣て人は問題ないですが。

本作の構図に懐かしさを感じました。 その昔、催眠ものがもっとニッチ扱いだった(ように思える)時代に、ネットで探し当てたポルノ小説に似た構図です。 この系統において、催眠は｢理不尽な力｣ではありますが、万能チートなどではありません。なので、主人公は知恵を絞り、細心の注意を払いながらこの｢ささやかなインチキ｣｢か弱い暴力｣を使って、女性を手籠めにします。 主人公の動機や毒牙に掛かるヒロインも、｢高嶺の花の高飛車女に復讐｣みたいな作品が無かったわけではないですが、｢若く美しい叔母｣や｢家庭教師の女子大生｣など、｢手が届かないが信頼は築ける｣程度の関係のヒロインが多く、主人公の動機も｢ひょんな事から｣術をかける事に成功し、｢好奇心｣と｢性欲｣でズルズルと……というようなものが多かったように思います。 本作もこの構図です。 主人公は気弱で平凡、善良な少年。 催眠は｢ささやかなインチキ｣ですので、居候するほど信頼関係があり、近しい存在である幼馴染母娘が標的。 復讐等のモチベもなく、ひょんな事から｢催眠かけられるんだ！｣となり、好奇心とスケベ心から｢色々試す｣内に術は深化し、普通では出来ないプレイをしたり、支配対象を母親から娘へと広げたりしていきます。 ……が、懐かしく大好きなタイプの作品ながら、読んでて物足りなさを感じました。 昔、このジャンルを｢優しい時代のレイプ｣と説明する方がおられましたが、本作はまさにそれに該当すると思います。 従来のレイプものでは、強い肉体と心を持った男が、腕力や人数に物を言わせ、女性の肉体を蹂躙・支配するのですが、優しい時代の読者はそんなの可哀想で共感できないのですよね。 そんなわけで、弱い肉体と優しい心を持った催眠物の主人公が蹂躙・支配するのは、女性の肉体ではなく｢心｣。 本作の醍醐味はこの｢弄られる心｣｢弱いインチキをどう駆使するか｣の描写じゃないでしょうか。 小説ならこの描写で十分｢ヌける｣のですが、漫画ではそうもいかないのでしょう。催眠で弄られる心の描写・窮地を切り抜ける場面も回想等で軽く流され、絵的に映えるセックス描写に重きが置かれているのですが、それって本ジャンルにおいては｢結果の回収｣でしかないんですよね。 とはいえ大好きな系統の本作、今後の展開に期待せざるを得ないです。

サンプル2p目誤読してたんですが、これって｢酔い潰れた女の子を襲ったら病まれて愛されすぎた｣て話じゃないんですね。 主人公をストーキングしてた女の子が、酔い潰れた主人公を逆レして、出来た娘と一緒に人生全てを所有されちゃう話です。 いつも自分にエロい悪戯してくる、美人のお向かいさん。子持ちなので｢奥さん｣だと思っていたら、実は自分を逆レしたストーカー女で、血は争えないのか娘も自分を｢狩る｣気満々。 (別人格の娘というより、病みが嵩じてヒロインの存在が肥大した、て方がしっくり来るかも) ある日出会い系だかパパ活だかで女の子と遊ぼうと思ったら、やってきたのは大きく育った娘の方で、そのままなし崩し的に絡め捕られて……ていうストーリー。 母娘で修羅場みたいな展開もなく、ひたすらに美女/美少女に挟まれエロい事してもらう生活。ただ一点｢逃げられない｣というだけ。 サンプル2p目誤読した段階では｢主人公が過去に過ちを犯し、その償いとしてひたすらいい思いをする｣ていう物語を期待したんですが、本作はより突き抜けて｢主人公は何も悪くないんだけど、加害者ヒロインに捕まってただひたすらいい思いをする｣ていう話でした。 これはこれで良いですね。好きです。

前編が見つからなかったので別所で購入しました。 変熊先生の作風らしく、相思相愛のイチャラブなんだけど、なんか｢衝動が先走ってすれ違う｣感じの作品です。 タグに寝取られがないのは間違いではありません。相思相愛の純愛です。 物語は、幼馴染で性別を超えた友情で結ばれた二人の関係が｢催眠アプリ｣で壊れていくというもの。 実はお互い、相手の事が異性として好きだったのに、関係が壊れてしまうのが怖くて一歩踏み出せずにいました。 ある日ひょんな事から催眠アプリを試して、男の方が術にかかってしまいます。 前後不覚になった(ように見える)男に対し、女は思いの丈をぶつけ、激しいセックスをして一方的に結ばれるんですが、実は男の方はそれを全て知覚し覚えていました。 ……というのが前編。 本作はその続き。 ｢最近、女きれいになったけど幼馴染のお前何か知らないか？｣と友人に言われはぐらかす男。 男は関係が失われるのが怖くて、女にいいように弄ばれる日々を過ごしていました。 ある日ついに耐えられなくなって、アプリの使用を阻止。 全部覚えている事を告げ、おびえる女に｢俺も前から好きだった｣と想いを伝えます。 そこで｢なぁんだ、私達とんだ遠回りだったね｣と笑って、幸せなキスをして終了……とならないのが変熊先生の真骨頂なのでしょう。 ｢好きだけど超したい｣女と｢超好きだからしたい｣男の微妙な優先度の食い違いから、なんかセックスバトルみたいな展開になり、最終的に｢相思相愛である事は分かったけど、色々手順をすっ飛ばしちゃったせいで逆に付き合いにくい｣けど｢いつかは…｣でEND。 ボクが先に好きだったのに、淫らに変貌していく彼女を眺めている事しか出来ない……。 というBSS物の前提を踏まえつつ、見事にぶち壊して純愛イチャラブに仕上げたナイスな作品です。

本作は、基本｢男の願望｣(全ての～わけではないでしょうが)を描いた作品です。 ｢偶然乗り合わせた隣席の女性が無防備にエロい姿を晒しているので悪戯した｣ ｢その女性が自制できなくなるほど発情する”裏技”を偶然手に入れた｣ ｢新幹線の車内で手マン/こきに本番まで、がっつりエロい事を楽しんだ｣ ｢女性に求められ、どうもその後良い感じの関係になったらしい｣ (↑は年取ると｢付き合うとなるとめんどくせぇからワンナイトラブで済ませたい｣みたいな層もいるのでぼかした？) こうして要素を並べると、男性向けポルノで描かれるやつそのものです。 けど、漫画を読んでいるとなんかいわゆる｢男用エロ漫画｣とはちょっと違った世界観を持った作品に思えます。 具体的に予想を挙げてみるとなんか｢いや、これは普通に｢男向け｣でもあるよな｣てなってしまって自分でもうまく言語化できないんですが、｢欲への流され方｣｢優しさの見せ方｣｢魅力の在処｣｢情の動き｣の描かれ方や、ディテールの重きを置く箇所なんかが独特で魅力的に感じました。 冷静に考えれば酒で前後不覚にされて精神的に冷静じゃないとこで状況を作られて……て話ではあるんですが、ヒロインの不安でか弱げな表情はキュンと来ました。 竿役はいかにも｢人畜無害が身上の冴えない男｣てデザインになってるんですが、｢素性も訳も分からん女を自宅に招く｣なんて男を見せちゃうのも無理はないなと。このまま男を見せ続けて、ヒロインを幸せにしてやってほしいもんです。

本作ですが、竿役の彼女視点では寝取られではあるものの、なんというか不思議な結末に着地する作品でした。 物語の導入は紹介文の通り。 幼馴染(♀)の彼氏(竿役)に疑念を抱いたヒロインは、正体を暴いてやると息巻いて接近し、まんまとエロい事されてしまいます。 竿役は彼女との性生活がうまく行ってなかったとか言って肉体関係を求め、ヒロインも彼氏がいるのでお互い(結婚はしてないですが)浮気の関係で、それなりに背徳感に苛まれつつも、どーにも相性が良かったらしくずるずる行ってしまいます。 そんなある日、竿役はヒロインを本気で好きになったと告げ、彼女と別れたので付き合ってほしいと頼んで来ます。 混乱したヒロインは竿役と距離を置くものの、自分の彼氏の浮気現場に遭遇。問い詰めるものの逆ギレされ振られてしまったヒロインは、晴れて竿役とくっつくのでした。 めでたしめでたし。 エロ漫画だし倫理的因果応報とか求める気はさらさら無いのですし、ハッピーエンドで良かった良かったなのですが、煽り文句からユーザが期待するであろう作品とはちょっと雰囲気が違うと思いました。 幼馴染の顔がサンプルに一度も出てこないあたりで若干お察しではあるのですが、｢親友を裏切っている罪悪感に苛まれつつも、肉欲に溺れ、悪魔のような竿役に支配されて、背徳的な快楽に堕ちてゆくヒロイン｣みたいな結末を期待しているなら肩透かしを食うかもしれません。

周囲にいる生意気だったりめんどくさかったりする同性の隣人たちを、性転換してエロい事してそのままハーレム的にしちゃう話です。 現実で考えたら気持ち悪い話ですが、近親相姦や同性愛にも通じる｢タブーを冒してる感｣が好きなタイプの企画で、絵柄も好みだったので購入しました。 ……が、なんというか、全33pに詰め込むには短すぎたように思います。 ヒロインは体だけ女体化するのではなく、｢元々女だった｣風に世界が変わる感じなんでしょうか。ふと気づくと自分は女で、あれ、そうだっけ？なんかおかしいような……と混乱している間に、ヒロイン達が元々持っていたであろう主人公を慕う気持ち、｢強くてかっこいいお兄ちゃんに構われたい｣｢昔のように傍にいて欲しい｣｢憧れてた頃の先輩に戻って欲しい｣と言った具合に…を｢雌として｣と歪めて体を開かせる展開は良かった(最後の後輩は意識が残ってて｢エロい事すれば戻るよ｣と騙す流れですが)。 ページ数にしては尺を割いた方で、ここは好印象なんですが、他がどうにも……。 幼馴染はいきなりチンコ出して咥えさせて終わり、妹や幼馴染の｢堕ち｣後が1ページで流され、ラストの後輩と一勝負しておしまい。 折角大好きな企画、大好きな絵柄なんだけどなぁ、エロ漫画としてはどうにもあっさりしすぎなように感じました。四部構成ぐらいで再構築してくれないかしら。

本作は、過去に出ていたＣＧ集｢ヒプノシス・クライシス-爆乳催●パニック！？-｣の再構成コミカライズ的な作品との事です。 こちらのＣＧ集は既に終売しているようですね。 ヒプノシス・クライシスにはヒロインが二人+番外で一人登場していたのですが、本作ではメインヒロインであった｢カオリ｣だけにフォーカスしています。 物語の筋も大まかな部分は同じであるものの、一部違います。 ＣＧ集では｢優しくされて勘違いした主人公が意を決して告白するも手ひどく振られ、その時の侮辱に対して復讐で術をかけてエロい事してたらなんか次第に馴染んでいい仲になる(相変わらずヒロインの口は悪いですが)｣みたいな感じでした。 今作では｢割と一途にヒロインの事が好きだった主人公が、怪しげな本を手に入れて突き動かされるようにヒロインに術を掛けてエロい事してたらなんか次第に情が湧いて…｣と言う風になっています。 いずれもエロい事は、ヒロインの体や心を操って奉仕させたり普通にセックスしたりする感じです。ヒロインは結構口が悪く、自分が操られている事を自覚しているので、主人公に向かって罵声を浴びせます。 どっちがいいかは好みだと思いますが、今作では構成が大きく改善され、ヒロインが一人に絞られた事もあって読みやすくなっています。 ＣＧ集の方では｢生意気な後輩｣ヒロインも出てきていたのですが、今回はオミットされています。続編で出てくる感じでしょうか。そちらは元々主人公の事が気になってたようで、催眠レイプされた後主人公の気を引くため寝取られ動画を送ってくるみたいな拗らせキャラで、これはこれで結構好きでした。 (番外ヒロインは別作品の後始末って感じで、蛇足感あるものの展開自体はこれまた結構好きでした) いずれにせよ本作は単体で完結しています。 完堕ちって程でもないけど体を許した関係から次第に｢まぁいいか｣でホントにカップルになってく結末はこれまたやっぱり好きです。なんか好き好き言ってばっかりですいませんが。

いきなりネタバレすると、人格受容器オナホとやらは、表紙右ヒロインの人格が入っています。 左ヒロインが性欲に負けて散々オナニーしまくった事で、人格内に｢悪の心｣を中出しされまくった右ヒロインは悪堕ちしてしまい、冷たい目でヒロインに別れを告げるのでした……という結末。 本作における｢射精｣が意味するものは、｢魔法少女の正義の心が精液になって出ていく(事で左ヒロインが悪落ち)｣ように読めるのですが、これは悪役の嘘で、実際は｢欲望に負けて堕落した心が精液になって出ていく(それを別の魔法少女に植え付ける)｣というものだったようで、このへんもうちょい露骨に罠にしといた方が分かりやすかったなぁと思いました。 が、それより何より、読者的に見たいのは｢堕ちるヒロイン｣ですので、右ヒロインの心に｢悪の心｣が入り込んで堕ちていくシーンをちゃんと視覚的に見せて欲しかったなぁと思いました。 オナホに射精する度に心が穢される事が見て分かる謎装置に拘束されて、左ヒロインの痴態を見せられながら応援するも次第に汚染されて堕ちていく……みたいな描写。 そんでもって、ラストも左ヒロインが｢価値を失い絶望してエンド｣じゃなくて、心を折られたところに右ヒロインの悪落ち魔法で揃って仲良く悪堕ち(奔放な左に振り回される右という構図だったので、右がご主人様、左がその奴隷、みたいな関係性に変化するとか)だったら良かったなぁと。 そういう続編、出してくれないですかね？

一巻しか読んでいないので自分の読み違い等もあるかと思うのですが、筋としては｢まだ出会ってもいない未来の奥さんが、愛する主人公を救うためやってきた｣というものです。 主人公は自己肯定感が弱く生真面目な人物。行く当てがなく困っていて、優しく自分を包んでくれる彼女を拒絶も出来ないけど、｢未来からやってきたの｣というヒロインを信じる事も出来ない。 そんな難しい状況で｢過去改変｣に挑む感じ。 一巻の範囲ではどうも主人公は｢社内の悪人上役｣に目をつけられてしまい、追い出す過程で嫌がらせを受けたり冤罪を掛けられたりして心を壊し、自殺してしまう事になっていた模様。 それをヒロインが助けるのですが、そうした事で｢出会って結ばれる｣未来が来なくなってしまうので、｢現在の自分｣を口説くように仕向ける……て事でいいんですかね？ 構造とストーリーは面白そうだと感じました。(今のところ自分の妻を｢寝取る｣展開はありませんが) ただ、場面場面での検討が甘く、説得力が足りないように感じ、そこは残念でした。 例えば主人公が受ける嫌がらせで、ハニートラップのような事をされます。悪役の手先の女性が主人公に興味があるフリをして近づき、二人きりになったら誘惑してきて、主人公が手を出したら手のひら返してセクハラで告発……みたいなやつです。 この場面、主人公は言い訳しようがないぐらい普通に引っかかってるんですよね。これを助けるため(なのだと思います)、ヒロインが取った行動は、悪役とハニトラ女が一緒にいるところに現れて何か言って自分の服を破いて叫ぶだけ。シーンの意図は｢愛する主人公のため、我が身が傷つくのも構わず行動するヒロイン｣を描きたかったのだと思いますが、読者は｢こいつ何したかったの？｣でぽかーんです。 そんな感じで、｢何を描きたいか察する事は出来なくもないんだけど、普通に読んだら変｣て箇所が多々あり、キツくなってしまって後編は読んでいないのですが、こうした齟齬が後編では改善していたらいいなと思います。