じっくりゆっくりさんのレビュー

冒頭、女優のドスが効いたナレーションがちょっと面白い。ちょっと芋っぽいけど、腹が座った感じでひ弱さを感じさせない印象はドラマの雰囲気にも影響してるかも。 母親が学生の時に不倫で娘を妊娠・出産したという設定が伏線。望んで出来た子でなくても産むことを優先し、すべてを捨てて家族を養ってきた母と同じ人生を娘も歩むことになる筋書き。決して義父の強引さに流されて快楽堕ちってだけじゃなくて、母性本能の強さで自分の意思で産むことを決め、自分と家族を養うための金銭の保証と引き換えに義父の奴●になる人生を選ぶ凄みが、前半で感じさせた芯の強さと連動してて良い。そもそも今の時代的にはピルを手に入れようとしない時点で妊娠を受け入れてるとも言えるだろうから、そのへんに言及してもよかったかもね。 シリーズを追うごとに母バレ要素は希薄になり今回はなし。学校止めたのも妊娠もすぐバレるよね？っていう修羅場不可避なとこは見ないふりで放置されちゃったので、そのへんはちょっと物足りない。1作目みたいに実は全部知ってた母が一番怖い鬼畜パターンと両立は無理かなあ。 中出しされた精子を洗い流すことを禁じられる新演出とか、アクシデントの妊娠でも産んで正解だったと母が力説するシーンとか、ディテールの作りこみもいい感じ。今回はラストセックスの前に妊娠発覚しちゃうんで、最後の種付けホールド感がなくなっちゃったのは筋書き上しかたないとはいえ、ちょっと盛り上がりに欠けたかも。 最後の中出しはちゃんと小沢の目を見てて欲しかったかなーとか不満もないわけじゃないけど、ドラマもカラミもしっかり演じてるデビュー1年目の女優に、そこまで多くを望み過ぎるのも酷だろう。満点と言うよりはそのへんはオマケして四捨五入しての星5つ。

いわゆるパパ活ものだが、単純なドラマのようでいて人物設定とかかなり緻密に考えてある作品。 奨学金20年ローンの返済の足しにパパ活してるが肉体関係はNGなOLと、パパ活なんてしてる女はやりまくってるに違いないと決めつけてレ○プしちゃうオヤジ上司の埋められないジェネレーションギャップは救いようがないし、会社では地味で目立たないようにしてるし身持ちの固い子と思わせておいて、そういう真面目キャラを気に入る金持ちを引っ掛けて玉の輿を狙ってそうなしたたかさも見え隠れしたり、作りこみがかなり細かい。 女優の演技力はまだ根本的に微妙な部分も多々あるけど、レ○プされても簡単には屈しない気の強さを演じる目力などはなかなか魅せてくれる。 嫉妬深く執着心が強く、金と脅しの飴と鞭さえ使えば女をものに出来ると思い込んでる時代錯誤のストーカー親父と、毛嫌いしてる中年男から金とセックスの力で離れられなくなっていきながら全財産ぶん捕ることを画策してる今どきのあざとかわいい女子の、どこからどこまでが計算なのかも愛と憎のどちらが勝ってるのかも、果たしてどちらが勝者なのかも分からない虚実の入り混ざったグレーゾーンの関係性がドラマ性を高めてる。 普段は地味メガネOLなのに、職場に人がいない休日出勤だと派手目の格好になったり、ちょっと演出が細かすぎない？ってくらいこだわって作られた作品で、減点事項があったとしても星1つ減らすほどではない。シリーズ化もありだと思うが、女優に求められるものが多い役どころだと思うので、人選にはかなり慎重になった方がいいかも。

監督は新人？脚本や演出は平凡な焼き直しで、これといって見るべきものはない地味な作品だけど、無駄に演出やカメラワークの自己主張が激しくて演者の足を引っ張るような酷さもなく、奇をてらわない実直な仕事っぷりとも言える。 シリアスなテイストにしようとはしているが、内容的には嫌よ嫌よも好きのうちのお手軽な清楚系隠れ変態妻って感じの軽めな作風で、緊張感もなくちょっと笑えちゃう感じは正直アタッカーズで作るべきかもかなり微妙。それでもちゃんと形になってしまうのは、夫役の定番役者も含め、演者の実力が大きいだろう。 過去作品のレビューで、カラミにおける女優の目と表情の艶技力不足をしつこく何度も指摘してきたが、この作品では表情がよいシーンが多い。今でも伏し目、薄目で表情筋も動いてないマグロ顔の違和感があるシーンがないわけじゃないんだけど、男の顔を見ながらのコミュニケーションが取れたエロ顔が素晴らしいシーンも多くて、表現力が目に見えて上がってる印象。女優の努力の賜物だとすれば頭が下がるし、佐川と並んで女優の教育係としては定評がある田淵くんから何らかのアドバイスがあったとすればさすがとしか言いようがない。 地頭がいいのだと思うがドラマ的な演技力はもとから高い素質を持ってる女優なので、今後もこの方向性で進化していけば大化けしてしまうかも。カラミも単調だし作風としても平凡だが、女優が伸びしろを見せてくれたことには大きな意味がある作品だと思う。

入社5年目の同期という独特の雰囲気を醸し出す演出と演技がいきなりいい感じなのだが、結婚相手である彼氏の情報が薄い。商社マンとか浮気されてるとか断片情報は小出しにしてくるんだけど、どんな男なのかいつからの付き合いなのかといった、ナチュラルな会話で出て来そうな情報を割愛し過ぎで人物像に厚みがなく手抜き感ありあり。存在感がなさすぎるいかにも架空の彼氏で話が進む違和感がドラマの質を下げててもったいない。 酔った勢いで男の部屋に行ったことで、互いに秘めていた欲望があらわになり、体を求め合って一気に中出しまで突き進む筋書きも振り切れてて良い。翌朝の気まずい空気やひとり親を安心させるために結婚を急いでる話など演出は細かくていい感じ。 いっそ互いの恋人と別れて結婚しちゃえばいいじゃんという簡単な話のようだが、ちゃんとそのへんにも踏み込んでるのがこの作品のすごいところ。互いに好きだし仕事仲間としても信頼してるし体の相性も抜群だし中出しだってOK、でも結婚相手ではないよねということが互いに分かっているヒリヒリした男女の関係性がコアになってる大人のドラマ。 カラミも決して悪くないんだけど、市来まひろは相変わらず目を伏せがちで、目の演技が効かないことがこういう情感重視の作品だと足を引っ張ってしまう。ここから伸びしろがあるのかは定かじゃないけど、今の彼女の実力なりの範疇にとどまったことがもったいない。 デビュー当時の感情死んでる？って頃に比べれば別人かと思うくらい上手くなったのは向井藍に通じるものがあるし、今回も男優と共に演技もよかっただけに、殻を破った完成形を見てみたいと思わされてしまったのが残念だった。

シリーズは継続されたが男優が交代。子持ちには見えないけど女優より若く見えるバランスは大事。妻帯者の義弟が結婚指輪してない問題は無事解決されたが夫役は指輪なし。経費かけたくないならせめて手間かけて左手は映さないようにカメラワークで工夫しないと。 夫の不妊問題を後半に移して兄嫁に秘められた狂気の種明かしにする構成に変えたり、精力増強メニューを夏バテ防止メニューってことにするとか、以前からある演出も少しでもよくしようとアイデアを練ってるのが伝わって好印象。ただ、初作の頃から解決されてない問題として、兄嫁が受精に執着すればするほど手コキとか素股で精子の無駄打ちさせちゃう中盤はやはりおかしい。ニアミスプレイもなんか雑になっててご都合主義が安っぽい。 これなら例えば、兄嫁はフェラで勃たせて挿入するつもりが義弟がセックス回避のためにイラマチオで強引に口に出しちゃうとか、あるいはフェラや手コキで勃たせてるうちに旦那が近くに来ちゃって、立ち去るまで挿入できずに隠れたまま萎えないように勃たせ続けてるうちに暴発しちゃうとか、兄嫁の意図せぬ形で射精されちゃう方向に持ってった方が焦らしの演出にもなっていいような。正直、痴女プレイにこだわる意味はない。 終盤は今までで一番よかった。妊娠するかもって言われてアフターピルで処理しようとする義弟への「自分だって楽しんでたじゃん」って台詞がいい。奥さんにバレたくないだけでしょ？責任取りたくないだけでしょ？ほんとは生でハメて中出しするのが楽しいんでしょ？という男の偽善と建前を見透かした女の勘がカウンターとして効いてる。 「どうなってもしらないよ」っていう義弟の諦め、開き直りに始まり、精子を一滴残らず搾り取るような騎乗位とホールドでの連続中出しで終わる後半の本番は、マ○コから垂れた精子を中に戻すところまで隙がなく、妊娠妊娠で精子を搾取するだけの関係に終わらず、2人の間に情愛が芽生えるエンディングも救いがあって、かなり完成度高めで見事な仕事っぷり。 尺稼ぎの中盤が微妙ではあったものの、コアになる部分の完成度はついに向井藍バージョンを超えた感じ。最近、伸びしろでは他を寄せ付けない藤森里穂の演技力あってのものだと思うし、男優も起用に応えていい仕事したと思う。演者にこれ以上のものを期待するのは難しいので、今後のシリーズの伸びしろは監督の頑張り次第だろう。

息子が大学生で飲酒OKってことは20~22歳？その同級生だと男優が年齢的にちょっと無理があるので、見る側の脳内補正をだいぶ必要とするのはあまりよくないが、女優も含めて演者の役どころへの成りきり度は高めなので、破綻してるというほどではない。高校からの友人ってことになってるが、閉塞感があるような田舎町と言う設定ならもっと子供のころからの幼なじみでもよかったかも。 友達の母親の入浴姿を覗いて興奮したり、襲おうとして挿入前に暴発自滅しちゃったりと、男の青臭さが目立つ演出はいい感じ。最初の挿入シーンはもうちょっと盛り上がりがあってもよかったと思うが、中出しシーンはかなり良い。息子の友人の精子を子宮に注がれた母親の脳イキ子宮イキの絶頂感を演じる女優が素晴らしい。もうちょっと男優が最後の一滴まで中で果てるようなブレーキの効かない間の取り方があっても良かった気はするが、AV男優っぽさが出ちゃった。 そしてトランス状態で中出しを何度も反芻するような余韻の演出も女優の演技も完ぺき。1回の中出しが一人の女の人生を変えてしまった感じを醸し出しており、ピルあれば中出しなんて余裕でしょっていう薄っぺらい演出が蔓延してる中で個性を主張してる。正直、この監督に今さらこんな演出ができるとは思ってなかった。 一人暮らしを始めるために息子が出ていった家が、息子の友達との愛の巣になるという筋書きもシンプルながらよかったし、後半の本番もメスの本能だけで中出しまで突き進む、どうなってもかまわないという破滅型なのも良い。ただ、最後は受け身ではなくもっと女の側からの積極性が見えるようなホールド系の中出しのほうがよかった。前半も受け身だったのでメリハリなくてもったいない。 とはいえ、まるで事実婚のように「夫」のために朝食を作る女の多幸感を醸すエンディングまで全般的にいい出来。男優の人選とか満点にはちょっと届かないけど、女優にとっては代表作って言ってもいいくらいのレベルに達してると思う。 シリーズ化もありだと思うけど、次の女優にとってはだいぶハードル上がりそうだし、男優とのバランスも含め、キャスティングは慎重にしないと台無しになりそう。

豆沢系の新人女優ドラマ母子相姦ものの新機軸？『猛暑で理性が狂った母子の、汗だく中出し帰省相姦。』も演出がごちゃごちゃしてきてたし、冬には撮影が難しそうだったから新シリーズもありかも。 女優は2作目で初ドラマだし、演技は下手なりに誠意をもって演じてる。カラミでも目で演じられるタイプなので、感情表現の面では技術のなさをだいぶ補えてる印象。夫役まで素人という地獄絵図を出演者として一人で支える結城くんが大変そう。 息子に犯●れる母の抵抗・拒絶とか中出しされるときのパニック感とか、新人がアドリブで出来るわけない演技は監督がちゃんと振付けしてる。でもカラミになると女優のセリフはほぼなくて演技の引き出しが少ない新人だと間が持たないし、ドラマ的にはレ○プ後の母子の緊張感も演出できてなかったり、改善の余地はいろいろありそう。 母への独占欲から息子が襲うという基本ラインはシンプルだし、拒絶、半堕ち、完堕ちという段取りも王道なはずなのに、筋書きはこねくり過ぎで分かりづらい。母に一番好きだよって言われた息子がじゃあ何されてもいいよねって犯しちゃうのはいきなり過ぎるし、かと思うと今度は突然夫婦に気兼ねして家を出て半年離ればなれも意味不明。最後の和姦も中盤とつながりが悪いし、はっきり言っちゃうと脚本が下手で強引で独りよがり。 レ○プで始まって母が息子だけのものになって終わるならシンプルなNTRでよくない？1高校卒業するタイミングでの再婚話2嫉妬に狂った息子が中出しレ○プで母を堕とす3最後は母が再婚を撤回し、息子は就職して母を養うようになり事実婚のエンディング、くらいに削れないものか。新人女優に複雑な構成は負担が大きいし、彼氏役の出番も最小限でいい。 夫への子作り拒否シーンだって母の堕ち感が効いてていいアイデアなのに、直後に話を半年後に飛ばしちゃうから連続性がない。結婚前の彼氏の家での出来事にして、婚約したんだからという彼氏の中出しを拒んでしまった母が、息子こそ最愛との男という自分の本心に気づいて、帰宅後に自分から求めて妊娠覚悟の完堕ち中出しセックス、くらいのほうが話がつながるような。AVは基本的にシンプルで分かりやすいのがベスト。 作りたいものを作るのは監督の権利なんだろうけど、やりたいことを強引に詰め込む足し算だけじゃなくて、削れるところは削る引き算の発想も大事だと思う。

まだこんなの作ってんだっていう古くさいVシネ系捜査官ものに失笑。女優もこういう戦闘員ものに向いてるタイプとは思わないし画的には微妙なんだけど、役に成りきろうと頑張ってる。 新人女優の教育係としては信頼と実績の佐川が、男優と言うよりプレイングマネージャーみたいになってる。佐川の指示出しについていけるかどうかで女優適性がある程度わかってしまうけど、ついていこうとする必死さは伝わる。バックで犯●れるシーンなどでも「顔上げろ」という指示に、頑張って佐川の方を向こうとしてるのは分かるんだけど、ただ顔と尻が上がって腰と背中が下がるいわゆる女豹のポーズにはちょっと筋力や柔軟性が足りない感じなので、長期的な見方をすれば現場で毎回必死になるよりは、もうちょっと体を鍛えた方が楽なのかも。 快楽や屈辱に耐えるという感情を殺す演技をしながら、要所要所では拒絶や絶望感の激しい感情を差し込まなければならない前半はかなり難易度高め。しかもこの女優は割と目で演じるタイプなので、まだ手探り状態の新人だとさじ加減がかなり大変だったと思うが、完成度高いとまではまだ言えないけど及第点。後半の方がカラミは激しいけど、演技的には単純で楽だったんじゃないだろうか。 以前の作品では苦手っぽさが目立ったイラマチオもかなり上達してて女優の成長が分かる作品ではあるが、スタッフ側の仕事はいまいちで、特にカメラワークが下手。女優の顔は下向きなのにカメラマンは腰を落とせず上から撮っちゃってたり、横からアングルみたいにとりあえず抜き差しと顔が1枚の絵に入ってればいいでしょっていう初心者くさい仕事も多くて、こちらはあまり頑張ってない感じ。女優のいい表情を撮るぞ！という意欲が感じられず、顔のアングルが悪くてイライラさせられるシーンが多かった。 ドラマとしてはこれといってセールスポイントのない量産品なので、女優の経験値を上げる意味合いのほうが強い作品。新人女優の作品じゃなければ星3つがいいとこ。

妻はアニメ、夫はアイドルというサブカル好き外国人夫婦が来日！という設定っぽい。ロシアは北欧じゃないし夫は登場しないけどね。日本大好き！日本人大好き！わたしの国では結婚しても恋愛自由だから！というアブない奥さんがさえない中年男にグイグイ迫って来る台本。 設定や痴女系の話の割に本番になると女優は受け身で積極性に欠ける。2回とも正常位・バック・騎乗位・正常位というワンパターンな構成の手抜きっぽいカラミに問題があるような。前半が胸射で終わるのも拍子抜けだし、氷を使ったプレイも前戯止まりで工夫が足りない。孕ませ匂わせのラストにつなぐにもちょっとカラミが物足りない。 女優は明るくてかわいいし台本も割と面白かったんだけど、手間をかけないカラミの平凡さが話を支えきれなかった印象。ノーブラコス着せてセックス始めればいいってもんでもないだろう。初見はいいけど飽きるのが早いタイプの作品だと思う。

いきなり「姉とは血がつながってない」という、タイトルにもジャケットにもない設定になっちゃってる姑息さに失笑。前の父娘ものも血がつながってない設定だったから、ガチ近親みたいなタブー系は守備範囲外っぽいけど。 しかも冒頭部分ではブラコンっぽさもなくてHHH系が好みそうな常ピルヤリマンビッチっぽい雰囲気。伊藤舞雪の作品は手抜きしても熱心なファンが絶賛してくれるからか作りこみが甘いことが多いので、今度もそのパターンかとうんざりしかかったが、監督が分かりやすい作品嫌いなタイプだし、まわりくどい変化球かもと踏みとどまる。 案の定、途中までは幼なじみものにありがちなセックスレッスン系とか、彼女の姉妹ものみたいな寝取り好きのマウントビッチもののような演出を使いつつ、ところどころに隠れブラコンのサインが散りばめられていて本音が見え隠れするまわりくどいパターン。 せめて終盤は弟大好きな感情が爆発してもよかったと思うし、中出しにももっと特別な意味があっても良かったと思うし、事後にさっさと後ピルで処理してそうな冷めた感じが盛り上がりに欠けるが、まあこんなもんかなっていう軟着陸の範囲で無難にまとめた感じ。 女優はやっぱツンデレ向いてねえなとは思うけど、ドラマ的にもカラミ的にも普通にクオリティ高めでプロフェッショナルな仕事っぷり。ただし常に80点代は叩き出すけど90点以上はなかなかいかない微妙さは相変わらずで、作品のコアになる感情が見えづらい。この作品の場合だと、もうちょっと好きな弟と結ばれた姉の多幸感や目イキな感じが出ればと思わないでもないが、そもそも脚本や演出がそこまで振り切れてないのでこんなもんかとも思ったり。 監督なりのリアリティーへのこだわりなのか、分かりやすく突き抜けたカタルシスがないので個人的には満足度が低いが、駄作と言うほどでもない星3つがちょうどいい作品だった。

基本的な設定や筋書きはすごく分かりやすい作品のはずなのに、ディテールが雑なことが多いこのシリーズ。初期の頃みたいに男も妻帯者なのに結婚指輪してねえみたいなことはさすがになくなったみたいだけど、今度は最後にやらかした模様。 ラストシーンで女の指輪がなくなってて、あ、離婚したんだなと思ったら男は指輪したまま。辻ほのか版あたりのレビューで「女が離婚しても男が結婚したままなら堂々と付き合えるようになるのはおかしいだろ」ってなことを書いたんだけど、まったく進歩がない。まあ、シリーズの評価が高いとこ見るとそんなもん気にしてなさそうなユーザーが多いんだろうから、監督も特に何も考えてなさそうだが。 とはいえそのへん以外は全体的に出来は悪くない。特に女優は男への愛しさがあふれちゃってる目や表情の演技が素晴らしい。キスや密着感も多めだしカラミの質は高めだが、中出しは当たり前のようにやってて特別な意味合いも盛り上がりも一切ない。今さらだけど生も中出しも、もうちょっと越えちゃいけない一線を越えて後戻りできない感じに演出してもいいのかも。 PtoMみたいな描写が多いのはカラミの勢いを殺すようであまり好きじゃないけど、昔みたいに中出し後すぐにマ○コ接写なカメラワークで女優のイキ演技を台無しにすることもなくなり、特にラストは中に出されながらつながったままイキ痙攣しながらのキスという、演技レベル高すぎな女優の仕事をしっかり映像として商品化している。 イセドンがなんか冷めてない？とか気になる部分はあるし、満点はつけられないけどトータルでは女優の実力が発揮されたよい作品。これ以上の完成度を目指すなら、監督がもうちょっと男の側の演出ディテールを詰めてくれないと無理かも。女側のドラマ性は充実してるだけに、NPCなみに薄っぺらい男の存在感のなさが作品の質を下げててもったいない。

湿度高めな母と息子の情愛ものというよりは、もうちょっと軽めのヤリマン痴女ものに近い作風。夫とはセックスレスで欲求不満、引きこもり息子には本番未満の性処理をさせられてる母が、息子とのセックス願望を抑えられなくなる感じ。 家族旅行のはずが夫だけ仕事でドタキャンになり、急きょ2人で行くことになって息子とのセックスに期待が隠しきれない母のキャラに女優がハマり役。シリーズ初出の作品がドラマ的に微妙だったことを考慮しての設定かも。なにげに前ピル避妊で準備できない設定なところも背徳感あって良い。 前半は息子が望むから仕方ないのよって言い訳しながら息子との中出しセックスのスリルに酔いしれ、後半は逆におじけづいた息子に逃げを許さず痴女る展開。ノリはお手軽セックスではあるがカラミ自体は濃密で悪くない。 すぐにピンボケするカメラワークは微妙だし、ナレーションで済ませちゃうエンディングは手抜き感あるし、作風の軽さとやたら文芸調の脚本が合ってないし、そもそもこのシリーズを流行りのヤリマン痴女系に寄せちゃうのはどうなんだって部分もあるけど、シリアスさを期待しなければトータルでは合格点。女優の力量にかなり助けられての星4つって感じ。

天海つばさは表情一つで作品の雰囲気を作れるほんとにいい女優になったなっていう演技。上司役の男優も相変わらず中年サラリーマン役が多いが、逆に言えばいまや上司や先生役なら第一人者と言ってもよさそうで、クオリティの高い仕事をしてる。 演者はドラマ的にもカラミ的にもいい仕事してるけど、台本はペラッペラで平凡。ありきたりな焼き直しで筋書きと呼べるほどのものがないしセリフもしょぼいし、話に起伏がなく平坦で最後もやりっぱなしなオチなしの終わり方。 撮影技術はそんなに悪くないのに、手間暇を惜しんだ感じが非常にもったいない。そりゃあ監督名も出したくないわなって感じで、「悪い」まではいかないけど「良い」までもいかないやってるだけ作品だった。

キツキツマ○コにデカチンがなかなか入らないって作風にしたかったらしいけど、エロ前のドラマ的な演出がそれっぽいだけでカラミは微妙。ぜんぜん普通に抜き差ししちゃってるし、ハードピストンとかやっちゃうから、むしろゆるマンに見える。なかなか入らず必死に押し込んで、ついにこんなに奥まで！みたいな感動はない。 この監督はあまり中出し演出をしないので無理そうだが、まずゴム付けてハメようとして無理で、仕方なくゴム外して生で入れて、抜き差しも必死なスローセックスの挙句に、巨根がマ○コから抜けずに無念の暴発中出し、くらいのほうが設定的に説得力があったような。 やりたいことは分かるけど完成度は低め。ブレブレの演出を変えるかお蔵入りかどっちかだと思う。

女優は中野七緒。公式40歳だから同年代の熟女もの。でき婚の夫とは離婚前提の別居中で、20歳前後の子供が2人いたり不倫経験が豊富だったりと、シリーズのこれまでの傾向からするとちょっと変化球ぎみ。 ピル飲んでないよね確認は定番化したようで良い。最初のセックスをその場の流れで半着で始めちゃう感じは、ちゃんと事前に服脱いで身支度してから始めた前作よりよくないが、豊胸隠しだとすれば許容範囲。目を閉じたカラミをしがちな女優なので心配だったけどそういう感じは目立たないし、息子と同い年の固い巨根がマ○コをこじ開けて奥まで入ってくる興奮とかかなり演技レベル高め。 2回目は素股から挿れちゃう演出が古いけど、いかにも疑似ハメな引きのアングルが多かった今までと比べて、抜き差しが分かりやすいカメラワークが多め。生はダメって言いながら外射を条件に受け入れてしまい、暴発ぎみに中出ししたのを男がごまかそうとしてバレてしまう展開も、やたら雑だった中出しの演出に力を入れた感じで高評価。 今回はついに危険日中出し。ところが経験豊富なだけあって即座に婦人科に連絡してアフターピルを確保。火消し早すぎだろって感じでリスキーなヤバさはほとんどない。このへんは家に買い置きゴムがありました演出をやっちゃったときと同じで、「コンドーム1つ？アフターピルがあるからどうでもいい」ってタイトルになりかねないので、せめて処方なしで販売されるまではあまり後ピル慣れした人妻はありがたくないかも。冷や汗かきながら帰宅後にどうすればいいのか必死に調べて72時間のタイムリミットぎりぎりになりそうな不慣れ感とか、いちかばちかのスリルに酔うような破滅型のさじ加減がないとゴム1枚の設定は薄味になるのでは。 それでも妊娠させても構わないくらいの気でいる夢見がちで無謀な若者を、かつて強引な中出しで1人目を妊娠させた夫と重ねて冷静に突き放す大人の女という構図はドラマとしてほぼ完ぺき。帰宅時には熱も冷めててピルを取りに行くために急ぎ気味というとこまで丁寧に演出してて良かった。 全体的に作りこんであって星5つでもいいくらいだけど、速攻のアフターピル調達で余裕かましちゃった場慣れ感が、作品テーマであるゴムがなくなっちゃったのにさあどうする？というスリル感を殺してる気がしてちょっと厳しめの評価。ファンタジーとリアリティーのバランスって難しいね。

最初のドラマ部分はなかなかいい。女優も夫役の俳優も、一緒に困難を乗り越えようとしてる夫婦の空気感を醸すのが上手いし、男優も相変わらず表情の乏しさが気になりはするが友人役として悪くはない。 ただ、カラミになると女優が一瞬で従順ないいなり状態になっちゃって、女は何も考えずにおとなしくヤラれてればいいって演出や演技はちょっと古くない？ってとこは少なからず。ただの友人だと思ってた男とセックスさせられることになった人妻って感じをもっと主体的に演じられる実力はある女優だと思うが、定番のAV的なカラミの演技で済ませてしまった感はなきにしもあらず。 最後もやりっぱなしでドラマ的なオチもなく、冒頭の質の高さと比べると後半は失速気味だし、全体的にテンプレ作業で作っちゃったもったいなさがある作品で、量産品としてはそれなりのクオリティだけど量産品以上ではない。

最近の作風に地味女がきれいになっていく系の演出を取り入れ、さらには夫は捨てちゃう系の脚本が多いながえにしては珍しく、体が不自由な夫のため生活のために男に抱かれはするけど愛してるのはあくまで夫という一線は譲らない方向性の変化は割と大きい。 プレイ自体はいつもと大差ないが、ドラマ性は高いし夫役の俳優を含め演技力も全体的に高め。カラミも悪くはないんだけど、中出しはさせるけど妊娠するつもりはないんでっていう常ピルのプロ愛人みたいなキャラになっちゃったんで、そうなるとAVとしては割とありきたり。物語を突き詰めたら一周まわって「生活のために体を売る人妻」というAV的には普通な話になってしまった皮肉さがちょっと満点には届かない。 今までの妊娠願望パターンからこっち方面に路線変更するのか定かじゃないが、わざわざ流行りのヤリマン方面に寄せる意味があるのか、ちょっと今後の方向性に疑問が残った作品。