じっくりゆっくりさんのレビュー

台本が花狩まいver寄りに戻り、母役も同じ人。男優は田淵くんから中田に交代したけど、演技からカラミの質まで最近の傾向だと正解かも。ただ、中田が結婚指輪してない演出の手抜きはシリーズとして劣化しててよくない。 裏ジャケでネタバレしてるけど、母が自分の幸せのために再婚の条件として娘を売る鬼畜系の筋書き。母の「旅行」が娘を夫に差し出すための計画的なものであることや、ビンタや暴力への反応から痛めつけられることが嫌いじゃない服従M気質の母と娘が似た者同士であることが分かりやすかったり、最初のレ○プの前から義父の子供を妊娠させられる計画が明かされたりと、台本や演出が花狩まい編から時間をかけてキメ細かく改良されたことが伝わる良い仕事っぷり。義父の「娘」として後継者になることを受け入れていれば「息子」を産まされる道具にされることはなかったかもしれない人生の選択ミスとか、母のセリフで排卵日まで管理されていることが分かるなど、孕ませものの台本として完成度は高い。 二葉エマはドラマ的にもカラミ的にも演技が素晴らしく、初アタッカーズで、しかも公表されてる限りでは初きとるね川口作品でここまで完成度の高いパフォーマンスが出来るのは地力が高い証拠だろう。最初の本番から無理やり犯されて嫌いなオッサンの子供を孕まされるセックスで感じてしまうところに娘の隠れ変態性が見えたり、最後は男の目を見ながら受精するところまで、しっかり演じられててカラミの完成度も高め。 母のために屈辱に耐えてた娘が裏切られ、必死に抵抗していた心が折れたことが伝わる義父への初めてのキスもよかったし、家族の狂気に染まりながら自らの変態性も解放し、でも頭が壊れたビッチ化しちゃうと台無しという難易度の高いさじ加減を演じ切った女優が絶妙。後半セックスの目や表情の演技も素晴らしかったし、最後の受精絶頂はテンション低めでもう少し振り切れた脳イキ感が欲しかったが、中田の追撃後戯のおかげもあり良い仕上がり。 ただ、エンディングの演出は「妊娠発覚」でいきなり「腹ボテ」は違和感しかなくて、どちらかを優先させるべきだった。中田のセリフが聞き取りづらくなるようなBGMの被せ方だったり、制作の仕事がちょいちょいよくないけど、母役も以前より狂気の醸し方が進化してるし、演者の仕事っぷりや台本の完成度に敬意を表してオマケ気味の星5つ。

女優が演じるのはいわゆる知的ハンデがあるJK。本人の人見知り感を活かした役どころに上手くはまっており、ドラマ的にもカラミ的にもセリフに頼らない情感表現の緩急が良い。幼い精神と成熟した肉体のギャップも説得力がある。 中田演じる同居の「おじちゃん」は父か母の弟だと思うが、それは単にメーカーが「叔父」とか「姪」とか「近親相姦」と書いているからそう推測されるだけで、ドラマの中身だけ見れば続柄は定かではなく、監督がこれまで血縁ありのガチ近親相姦ものをほぼ作ってこなかったことを考えれば、父の友人かもしれないし台本はかなり曖昧。 一歩間違えばただのキワモノになるところだがそこは朝霧浄作品だけあって、肉体と頭脳の成長の度合いが人とは違うJKを「劣った存在」とせず、むしろ純真を失わないまま成長したキャラクターとして描写する演出が丁寧で、中田も知的ハンデに付け込んで自分の欲望を満たすだけでなく、JKとのセックスに世間には理解されない愛情表現という純粋性を込めているところがあるため、醜悪なDVドラマにならずに済んでいる印象。 セックスも中出しも理解していないまっさらなまま日ごろから「おじちゃん」とのセックスを繰り返すJKだが、学校に通い世間と接点を持っている以上、世間的な価値観や情報に「毒される」ことは避けられず、「おじちゃん」との行為や妊娠するかもしれないことは「悪いこと」であるという思考と、「おじちゃん」への感情や肉体的欲求との間で葛藤する。 中田も世間の介入を避けて肉体関係を続けるためにJKの生理周期を調べ、「安全日」に中出し、「危険日」は外射を徹底して来たが、最後のセックスは「危険日」の翌日にJKから求めての中出しセックスであるため、危険日中出し締めになっていて妊娠のリスクを賭けた背徳感にまで踏み込んでいるのは高評価。 世間からは「気持ち悪い」と糾弾される「家族」の在り方に純粋性を見出そうとするドラマ性の高さと、AVとしての背徳的なエロさのバランスが絶妙な力作。シリーズ化できるかは微妙な作風だが、個人的には監督が作る男優堀内を使ったドラマを含め、最近の「守備範囲」に食傷気味だったので、新機軸の発展に期待してみたい。

富丈太郎監督作品ということで、ながえの『投稿実話 事件に巻き込まれた妻4 ～悪徳リフォーム会社の男たちに犯●れた妻～ 花狩まい』のアレンジっぽい。 冒頭から夫役が指輪してなくていきなりディテールが甘い。作中に「子作りに励もうと」などという箇所もなく、セックスレスで欲求不満みたいな描写もありきたり。何度も登場する夫婦の食事シーンはセリフも少なく、情感表現のつもりかもしれないが冗長でドラマとしてはだいぶテンポが悪い。 リフォーム業者が来ると分かっていながら、わざわざ工事の現場でオナニーする人妻の変態性癖が伝わる演出が個性的で良かったのに、凌辱の目的がリフォーム契約の継続要求というのが噛み合ってなくてもったいない。 夫婦の新しいベッドで旦那と子作りする前に、他の男に種付けされるというのも台本的には表現できておらず、見る側に行間読ませたい願望が強いように思う。エンディングも新しいベッドの本当の一番乗りは旦那ではありませんでしたって締めが弱すぎ。 カラミ的にも疑似ハメ込みで延々と続く正常位が飽きるし、中途半端なアゴ射も要らない。中出しも特に意味づけはなく全体的にあいまいでインパクトに欠ける。 マンネリ化した『町内キャンプNTR』に代わる新企画としてシリーズ化を狙ってるんだとしたら、いろいろテコ入れしないとだいぶ厳しい。ここを叩き台にして今後に期待する意味で星3つは付けるけど、現時点では古くさくてありきたりな作品だと思う。

大して面白くないのにワンパターンのエンディングとか個人的なツボから外れててしばらく見てなかった作風だが、竹内有紀のコラボ企画ということもあって久々に見たら内容的にいろいろよくなってた。 基本的な構成はそれほど変わらないけど、最初の中出しで「妊娠しちゃうかも」「妊娠したら産んであげる」といった孕まされ煽りがあり、女が自分の淫語で高ぶる感じがエロい。この手の孕ませ系演出は別に腹ボテが見たいわけじゃなくて、中出しにちゃんと破戒的な意味づけをしてくれることが重要で、痴女作品とかでも無理やり中出しさせておいて「できちゃうかも」と男に精神的に圧をかけて追い込む演出がほとんどない常ピル系演出ばかりなのが物足りなかったので、こういう痒いところに手が届く演出は大歓迎。 中盤は孕ませ系の感じも男に情が移っていく雰囲気もなく中だるみ感強め。他の強盗を撃退するくだりなども、結城くんに見せつけて嫉妬させ男の独占欲を弄ぶような、恋愛未満の感情がせめぎ合う緊張感が欲しかった。 後半セックスは自殺を止められた竹内有紀が結城くんに愛を感じて女の顔になっていく演技からのラストセックスが良い流れ。ただ、中途半端な外射や100％「女」をさらけ出すような振り切れた感じがないのが物足りないし、最後の中出しも結城くんにしては腰の入った種付け感がいまいちな上に、汁垂れを撮ろうとマ○コに寄るカメラワークが早すぎで、結城くんと散々仕事してるきとるね川口監督の作品で今さらこれ？っていうガッカリ感のほうが強め。それでもやりっぱなし感のほうが強いプレミアムの作品よりはだいぶマシなんだけど。 竹内有紀の肉体美はこのシリーズに出るにふさわしいし、演技もカラミも安定感あっただけに、台本や演出面で活かしきれてなかったなっていうもったいなさのある作品。

また男優交代で、今度はじゃない方の吉村さん。小沢と同系の廉価版といった感じでトニー大木ほどのスピード感やテンポのいい淫語もなく、男優としての存在感は正直なところ弱いが、経験少なめの女優を男優がリードする作風と違って、今作の主役は圧倒的に篠田ゆうなので、彼女が演じる「間」を邪魔しない緩めの人選という点ではちょうどよかったかもしれない。 冒頭のドラマから、夫婦の空気感とか夫を励ましつつ生活の厳しさへの不安も覗かせたり、複雑な感情表現をこなす演技力がさすがベテラン女優。夫役も場数こなして段々上手くなってるような。 基本的な台本やカラミの構成は今までと変わらないが、今は夫一途だが昔は遊ばれ慣れした元ヤリマンっぽさといった女優のベテラン感を活かしたキャラ付けがされており、演出かアドリブかは分からないが作品の個性になってる。 カラミ的には後半セックスへの子宮への種付け感のある腰の入った中出し演技はなかなかよかったものの、鏡の前でのプレイや後半での人妻の自分をさらけ出す感じまで、ベテラン女優にしてはいまいちエロさの晒け出し方が物足りず、エンディングももう少しビッチの本性が解放された清々しさが欲しかった。 女優の個性を活かしてて悪くはなかったが、男の乳首責めみたいにちょいちょい顔出すオッサンの受け身感みたいな痴女系要素はこのシリーズには求めてないし、演出や男優的には前作の一乃あおい編に一歩譲る出来。マンネリ化対策としていろいろ考えてるのだと思うが、ここでテンプレ化されるのはちょっと厳しいかなと言うのが正直な感想だった。

増量SPだそうで女優が4人。2人目と4人目は立位やバックでの責めがメインで女優の表情や反応が見えづらく、責めへの細かいリアクションが命のスローセックスものとしては致命的。下半身しか映ってなかったり女優の顔が横向き逆向きだったり、撮影コンセプトそのものが作風と合ってないし、後半のハードセックス頼みって感じが本末転倒。 1人目のJKが一番完成度高め。前戯が短めで物足りないところはあるものの、拒絶や嫌悪がしっかりあった上での、ねっとり時間をかけたオッサンセックスに「あれ？彼氏のセックスより気持ちいいかも」っていう堕ちが見えるところまで良い段取りだし女優も良いリアクション。 今まではコンセプト的にブレてた後半のハードセックスも、最初はその予定はなくて女を解放すると見せかけて、やっぱもう一回やらせてっていう、連続性をいったん切ったのがよかった。最後に精子をマ○コに入れなおして封をする演出なら孕ませ煽りがあってもよかったような。 3人目はシチュエーションが微妙。他の3人のようにオッサンのことを怪しいと思ってるし、逃げる機会もあったのについて行ってしまった人生の選択ミスという演出コンセプトは統一して欲しかった。今回の場合は路上でオッサンに介抱されて部屋まで案内してしまう感じのほうがよかったと思う。 カラミに関しては1人目と同様、拒絶や嫌悪からのスローセックス堕ちという段取りは良かったと思うし、特に女優の泣きの演技からの堕ち感がよかったけど、男優浅野のスローセックス不慣れ感が出ちゃってて膣奥に圧をかけるなりピンポイントでツボを責めるなりの技が見えず質が低め。スローセックス自体がマイナージャンルで技術のある男優が極少なので仕方ないこととはいえ、女優がいい演技してただけにちょっともったいない。ハードセックスセックスへの移行も1人目ほどメリハリがなくよくないし、正直、男優の力量不足。 3作目までを踏まえた上でいろいろ考えて変えて来てるなってとこは好印象だし、特に女優への演技指導はレベルアップしてる感じだが、まだいろいろ上手く行ってない部分も多くてさらなる進化に期待。

タイトルにNTRとある割にはスワップものとの区別がついてない作品。つい最近、藤かんなと流川はる香が主演の『交換夫婦NTR』ってマドンナ作品を見たんだけど、そっちは夫婦セックスを取り入れず、完全に中出しセックスパートナーが交代する相互NTRに振り切れてたのに比べると、こっちは夫婦セックスありの普通のスワップもので、最後の妊娠オチも結局は夫の子なんじゃね？っていうのが中途半端でもったいない。 ストーリー性は悪くなかったし演者もみんな役どころに成りきってて良かったと思うけど、個人的にはタイトルにNTRと付けた作品に夫婦セックスは必要ないと思ってるので、昔ながらの定番スワップものの台本や演出から抜けられなかったのが残念だった。

冒頭から夫役が結婚指輪しておらず、そのへんの下準備をちゃんとしていない作品はだいたい脚本や演出も甘いが、この作品もそんな感じ。 ジャンル分けにはないが、義理の息子の名前が「翔太」だったり裏ジャケに「子供の前で」とあることからショタ作品でもあると思うが、男優の人選は微妙。正直、もう少しショタっぽい人がいるでしょって感じ。 時間停止やマネキンものの系統の中では、相手に見られている間だけ動けないふりする「ダルマさんが転んだ」タイプの演出。息子と義父に対する対応が違うという難易度の高い演技が求められることもあって、後半セックスの息子の寝たふりとかもやりたいことは分かるんだけど、正直、演者同士の連携や演技の完成度は低め。もともと声出せない系の演出もバレバレなのをバレてないことにするだけだったり、スリル感の演出下手な監督のよくないとこが出ちゃったかも。 子作りする気のない夫とセックスレスでアリバイセックスすらしてもらえないのに、妊娠オチのエンディングでは夫がまったく疑念を持ってなかったり、孕ませものなのに息子は外射だったり、三島六三郎監督作品ですか？ってくらい似たような微妙さがある作品。 監督の時間停止ものは久々な気がするけど、こんなに演出下手だっけ？と『お姉ちゃんが時間停止のフリしてあげる 秋山祥子』みたいな過去作品を見返してみたくなるような完成度の低さで、杉浦ボッキの変態っぷりや通野未帆の安定した演技はよかっただけに、きとるね川口作品としてはちょっと期待ハズレだった。

言われてみれば近親ものにはほとんど出てない山岸逢花の初・家庭内不倫もの。名作だった義妹ものはホテル撮りだったし。 夫とセックスレスで欲求不満っていう冒頭ドラマは淡白で平凡。後半の展開からすると、そろそろ子供が欲しい妊娠適齢期感とか、もう少し前フリになるものが欲しかったかも。トレンディ山口作品はドラマ部分が最小限で窮屈なこと多いけど、これもちょっとそんな感じ。 義父と性的に意識し合う緊張感が高まっていく段取りはなかなかよかったが、風呂上がりの嫁がノーブラにエロ下着というのが期待しちゃってる感じでよかったのに、田淵くんが下をまとめて脱がせちゃうもんだから、派手めの下着が活かせなかったのはもったいない。義父と2人きりなのになんでこんな格好なの？って精神的に辱める責めも田淵くんなら得意技だろうに。 最初の本番から一方的にやられるだけじゃなくて、嫁が自分からも意図せずに求めちゃってる感じは女優の演技力を発揮させるのにふさわしい演出。中盤も夫との電話は中途半端でドラマ的に弱いが、義父とのセックスは派手めの下着にやっぱり期待しちゃってるよねっていう演出の統一感はよかった。 後半も夫とのやり取りは薄くて、なのにいきなり夫と子作りの相談してたことになってたり危険日情報まで出てくるのがちょっと唐突。個人的な解釈では嫁がウソで義父を煽っての、夫とセックスレスなのに孕まされちゃうかもしれない破滅型の背徳中出しセックスのスリルにハマってしまった感じなのかと思うけど、そのへんも含めドラマ的にはもう少し見てる側が解釈なんかする必要がないくらいの分かりやすさが欲しかった。 それでも後半セックスは妊娠を意識した孕まされ煽りが単なる受け身じゃなくていい感じだし、全体的にも中途半端な外射を足さずに中出しで押しきったのもブレてなくていい。田淵くんに最近多い半抜け中出しもなかったし、中出し精子入りマ○コを義父が自分でクンニするようなありがちな気色悪いプレイがなかったのも高評価。 夫役がちゃんと指輪してたりベースになる部分からちゃんと作ってあるし、前述のとおりドラマ的には薄い部分も多いけど方向性はブレてない。夫役のエキストラの演技力や、嫁役は初体験の女優の経験値を踏まえての台本である可能性も考慮して、オマケ気味の満点。

元ネタがPlumの四畳半シリーズっぽくて、設定もあいまいな雰囲気もののままずっとやって来られてしまったシリーズだが、さすがにマンネリ化してきたのか台本を変えてきた。 旦那が種無しで初対面の男とセックスする基本設定は変わらないが、相手を「ネットで見つけた」という、よく分かってないオジサンがそれっぽいこと書いてるだけだった台本が、マッチングアプリで妊娠させてくれる男が簡単に見つかったという風に具体的になった。種無し旦那ともセックスレス状態という設定が加わり、どう考えても自分のためだしむしろ妊娠したら絶対アウトな離婚覚悟な状況のはずなのに、「旦那のために」っていうのを人妻が言い訳にしてるヤバさが既存のタイトルとも逆に合ってていいと思う。 カラミ自体の構成もほぼ同じなんだけど、相手が主観男だけでなく、他の男も呼んで名前どころか顔すら分からない得体のしれない男たちに受精させられるシチュエーションに変わったことで変態度もアップ。主観ハメ撮りだけではなくなって絵的にもバリエーションが増えて高評価。 女優もお手本がない新しい演出にもちゃんと対応して作品の世界観に入りこんだ人妻っぷりがいい感じだし、カラミも変態っぷりを晒しながらわざとらしかったり品がなかったり頭悪い感じにならない一線をキープ出来てると思うし、何より一番肝心の受精感の表現がしっかりしてる。こういう作風って頭があっちの世界に逝っちゃってる感じ出されちゃうと、背徳感も台無しで冷めるんだけど、そうならないさじ加減の演技が良かったと思う。 高圧的な男に女が従うだけという古くさい作風にも変化が見えて、エンディングでも女の側に気の強さや主体性が見え、全体的にストーリー性がグレードアップ。現時点でも十分だけど、こうなったらさらに背徳感を煽るアレンジの進化に期待したくなる出来だった。

シリーズでは三島六三郎監督ときとるね川口監督以外の監督は初なんじゃないかと思うが、河合穣治監督ならではの個性というのは特になくて、既存の台本や演出を表面的になぞってオーソドックスにまとめただけという印象。強いて言うなら中盤のライトなプレイに妻に隠れてのニアミス演出多めだけど、肝心の本番はそうでもないというのが中途半端で作品の個性とまではなっていない。 セックスレスにせよ妊娠願望にせよ、義母のキャラや動機付けが曖昧で整理されていないため、やることやってる割に行き当たりばったりでパンチがなく、義父とのアリバイセックス交渉も妊娠オチを無難にまとめるための段取りをセリフとして挟んでいるだけで背徳感に欠け刺さらない。いっそ娘夫婦の状況を千載一遇とばかりに利用した義母の2人目妊娠計画という確信犯でまとめたほうがよかったのでは。 演者はやることやってるし、ラストのホールド気味の種付け中出しも良い演出だっただけに、台本や演出に一本筋が通ったものがないのがもったいない。監督交代が一時的なものかどうかは分からないが、このクオリティだと無理に続けず潔くシリーズを店じまいした方がいいような気がする。

新人女優のAV2作目にして初ドラマ。シリーズそのものも、すっかり新人向けドラマとしての位置づけが固まったようで、台本や演出もまず手習いありきという印象。 女優はセリフこそ新人離れした上手さはないけど、ドラマ的にもカラミ的にも目や表情に感情を込めることを優先させた演技が、演技指導の成果もあるにせよ割といい感じ。男優も上戸まりverでは目を合わせに来てる女優を見ずにチ○コ突っ込んでるだけだったり、お仕事感出しちゃって役柄に成りきれておらず、新人女優より見劣りしてる感じすらあったけど今回はそういう感じもなく悪くない。 フェラシーンは喉奥まで入るイラマチオっぽさがいい感じだし、本番もチ○コ突っ込まれたり中出しされたときの痙攣リアクションや男の目を見ながらのセックスが、完成度はともかく一つ一つのシーンをちゃんと演じようとしてるのが好印象。無理やりの中出しを無言のキスで許す演出も、女優の目の表情がいいので完成度高め。 中盤のつなぎのシーンは感情がこもってない女優本人っぽさが出ちゃってて、このへんは監督の演出力不足もありそうだけど平坦で背徳感に欠ける平凡な出来。 後半セックスは女優主導のカラミの練習って感じで、セックスしながらの会話までは求めない演出だが、騎乗位での腰振りからキスまで女優の積極性はなかなかいい。ただ、挿入シーンはいきなり腰を動かすのではなく、チ○コが奥まで入ってきた感触を堪能する「間」を取った方がいいと思う。緩急のメリハリって結構大事。 終盤のホールド気味の正常位は見つめ合ったりキスしたり手で触れたりの感情表現が、受精後の後戯まで初ドラマでの孕ませものという難易度高めの作品とは思えないくらいしっかり出来てて完成度高め。チ○コ抜かれた後の汁見せアップの際に太ももが細かく震えてるのもセカンドアクメっぽくてよかった。 中盤がもう少しドラマ的な感情が乗ってればという不満はあるが、セリフに頼らず絵で行間を読ませるエンディングも含め全体的に出来が良く、初ドラマでこれは上出来って意味での満点。 女優は自信をもって演じられるようになるには時間がかかるかもしれないけど、一つ一つのシーンを丁寧に誠実に演じるという一番基本となる部分は出来てると思うし、目や表情や手の演技が武器になるタイプなのでそのへんを磨くようにして、地道に経験を積んでいってもらえれば言うことないと思う。

最初のドラマシーンから、結婚してる4人が全員指輪してて下準備からちゃんとしてるのは好印象。こういうところに作り手の姿勢が出ちゃうんだよね。 借金のかたに売られた政略結婚っぽい雰囲気の設定で、代理種付け以前に半ば人生を諦めてるかのような、目に光がない虚無感を漂わせる人妻を演じる東條なつが上手い。義父による種付けを推し進める義母の狂気を醸すよしい美希も素晴らしい。 カラミの面でも自分の殻にこもってやり過ごすドラマ的な演技と、AVとして最低限は必要なエロ表現のバランスがよかったし、マグロ改善を担当した執事とのセックスで性の悦びに目覚めていく感じもいい。 開き直って義実家の狂気に染まっていく人妻の後半セックスは、締めが顔射というのが「ハイハイ、流行りの演出ね。孕ませに外射は要らねーよ」で減点しようとしたんだけど、最後の最後に実はデブで不細工な執事（男優さんゴメンね）に嫁が強引に種付けさせてましたという復讐のどんでん返しがあり、顔射は義父の種付け精子を減らすトラップとして機能してるので、ドラマ的な必然性があってグヌヌ・・・って感じ。中出し後に吉村が自分の精子入りマ○コをクンニするような気色悪いプレイがなかったのも、この手の作品としては高評価。 ベースとなる作風は定番ながら個性的なアレンジがされてて、出演者もみんないい演技だし、粗探し目線でも星を減らすほどの欠点が見当たらないくらい完成度高め。強いて言うなら義実家が「変態」ではなくて「狂ってる」とはっきり言っちゃダメだったのかというところと、次作があったとしても東條なつと同じくらい演技力がある女優じゃないとハードルが上がってしまうことくらいか。正直あまり期待はしてなかったのだが、非常にいい意味で裏切られた作品だった。

女優は宮藤ゆみな。配信時代から女優歴3年あるらしいが、篠田ゆうや吉根ゆりあに比べると素人路線。公式身長165センチ、胸もお尻も大きいボリューミーなタイプで、おっとりした雰囲気だが会話の受け答えはしっかりしてて良い演技。男優は玉木くるみ編と同じ人。もう5年近く経ってるし、男優が品切れでシリーズ打ち切りますと言われるよりは他人の空似扱いでいいと思うけど、手慣れたベテラン感出ちゃってるのはちょっとアレ。いずれは同一人物再登場もありかも。 長く付き合った大学の先輩と結婚したが浮気は30人以上、遊んでるときに飲んでたピルは旦那が子供を欲しがるようになって止めており、浮気も出来ず我慢できなくなってのAV応募という、吉根ゆりあ編寄りのヤリマン設定。監督の会話もテンポ良くて、ピル飲んでない人にはゴム渡してますという台本がさりげないアレンジ。 デカチン系の演出で、チ○コ見ただけで目がエロい人妻のスイッチの入り方がなかなか良いし、デカチンで膣奥のツボを人妻が自分で探る仰け反り騎乗位も後半への良い前フリ。 フェラ抜きだけの風呂からの夜這いシーンは、外射と人妻が主導権を握ることを条件に生ハメOKに。生のデカチンで突かれまくりたいけど射精されたら妊娠しちゃうかもしれないデスゲーム感は吉根編と同じ路線で、やはり良い演出だし定番化の価値あり。あくまで動くのは人妻だけというルールをしっかり守っての前半から、我慢できなくなって男が攻めるのOKになる段取りも悪くない。中出しは漏れ程度な感じだが、気づいてるけど気付いてないふりする人妻の「ふ～ん」って表情が上手い。 翌朝は前日よりメイク濃くて女の顔になってない？っていうのが女心を伺わせる良い変化。昨夜の中出しを「妊娠したらどうするの？」って感じでちょっと怒ってる雰囲気も、スイッチ入っちゃってた吉根編とは別の良さ。あくまで中出しNGはブレないところからの、今さら手遅れだよねってことを言い訳に最後の最後に膣奥のツボに中出しさせる感じまで、受精感こそ吉根編に負けるけど見応えがある。 やっちまった感を醸すエンディングはちょっと前の路線だけど、監督が察しちゃってる感じや、次はゴム多めでって人妻が言っちゃうのがバレバレで面白い新機軸。 吉根ゆりあ編を基本形に安定感が出て来ての星5つ。今後は単純なコピペに陥らないアレンジが腕の見せ所になりそう。

モラハラ父の教え子だった女が義母になるという設定で、義母が息子の想いに薄々気づいている緊張感のある雰囲気がなかなかいいが、女優によっては義母の学生時代から知ってる台本でもよかったかもしれない。 息子に覗かれながらの夫とのセックスシーンが何度も登場してこだわりのポイントらしいが、正直微妙。大谷卓生監督の作品にしては珍しく中盤から中出しシーンがあるのだが、「子供が出来たらどうするの！」と義母がキレて息子が「2人で育てよう」と返してるけど、いや、普通に夫との子供扱いになるだけじゃね？って感じだし、翌朝父の精子入りマ○コを息子がクンニするシーンも気色悪いだけで、中出しはパンストもので最後に1回あるだけというワンパターンのな演出しかしてこなかった監督の不慣れ感が強め。 序盤と終盤の外射も中途半端で、小山雅継監督ですか？ってくらいオール中出しものにはしたくない作り手のこだわりがドラマ的な勢いを損ねてる。これならジジイ夫がEDで妊娠は絶対NGの状況で息子に強引に中出しされた義母が、半堕ちを経て最後に完堕ちするベタな展開の方が分かりやすかったような。 夫がちゃんと指輪してたりするのは手抜き感がなくてよかったが、隣人の男には何の意味があるのか分からず蛇足感が強いし、汗だく演出も寒い時期っぽいのに義母だけいきなりなのが不自然で、せめてセックスの途中から息子も汗まみれにするとか、もう少しディテールを詰めるべきだろう。 どうやらシリーズ化もするつもりらしいが、この台本と演出で焼き直されてもなって感じで、今のところあまり期待できない。女優も男優もドラマ的にもカラミ的にもしっかり仕事してたし、特に妃ひかりはチ○コ突っ込まれた時のリアクションや痙攣しながらイキまくるエロ姿、中出しの際の受精イキ演技まで素晴らしかっただけに、台本や演出にもろもろ迷走感が強いのが微妙だった作品。作り手には自分のこだわりを足し算するのではなく、作品の世界観に必要ないものを削ぎ落していく引き算の発想が必要なんじゃないだろうか。

タイトルの割に「セフレ」とか「ドM」要素は微妙で、シングル同士が酒の勢いで中出しセックスして付き合って子供が出来て家族になっちゃいましたみたいな感じが、あまりにも普通。 このタイトルならせめて中盤くらいまでは男ドSで女ドMが分かりやすく振り切れたうえで、無責任中出しできるやり捨て肉便器くらいのノリだったのが、だんだん真剣な仲になっちゃう段取りの方が良かったような。 カラミの面でも子供の近くで声出せない系を極めてるわけでもなく、やることやってる割に全般的に中途半端な印象。シリーズ化狙うならもう少し分かりやすい個性が欲しいと思う。

反抗期の息子がいる人妻の役どころに公式29歳よりだいぶ若く見える末広純はなかなか微妙。男優武田もホストじみたイケメンの役を演じるには既にオジサン枠だと思うし、セックスレスの枯れかけた女のホス狂的な筋書きにしては絵的なバランスが悪い。せめて末広純より年下に見えるような男優選ぶべきだったし、イセドンでもギリギリな気がする。 男に夢中になって中出しセックスまでさせてたら妊娠しちゃって学生結婚した過去がある人妻という設定で、悪徳マッサージ師も女なら誰でも狙うわけではなく、犯された女が「私だけ」という特別扱いに優越感を感じてしまうという台本も良いアレンジ。 ただ、タイトル見ただけで飽きられそうなくらい山ほど作られてるありきたりな作風通りに、やってること自体はやはり月並みで、台本や演出にそこを越えられるだけのものがあるかと言われれればちょっと物足りない。 特に中出しをあっけらかんと受け入れちゃってる中盤が平坦で、かつて妊娠で人生を変えてしまった女の設定にしては自分の過去と対峙する感じに欠け、学習能力がなく頭悪そうな女に見えてしまうのがスリルや背徳感、罪悪感も感じられずエロを損ねてる。アフターピルが市販されそうな時代だからこそ、過去への反省から入手してみたものの、夫への当てつけであえて飲まずに破滅型の快楽に身をゆだねる人妻の狂気みたいなワンクッションがあってもよかったかも。 夫に裏切られた女の自暴自棄感や家族バレと快楽のギリギリのせめぎ合いの心理を盛り込んだり、台本的には決して悪くなかったし、女優もドラマ的にもカラミ的にも台本に沿ったよい仕事してただけに、定番から抜け出すあと一歩が足りないのがもったいなかった。

監督は違えど『肉体奉仕をさせられた万引き妻 三宮つばき』と同じような方向性で、筋書きに万引きが絡むのが最初だけで、あとは脅されて犯されるだけというのが作風としては没個性で弱い。人妻が精神を病んでる感じとかはマドンナの名作『堕ちた万引き妻』を彷彿とさせつつ、アタッカーズの万引き人妻ものは作りがいまいち。 このタイトルなら万引きがバレたら中出しレ○プされるかもしれないという紐づけの「スリル」の演出は徹底すべきだったのでは。最終的には夫とセックスレスなのに妊娠してしまうという「代償」を払う筋書きの方がこのタイトルからすると分かりやすかったと思う。終盤が和姦っぽくなっちゃうのも中途半端で、そこはあくまで万引きの代償の「性玩具」扱いという関係性を貫いてほしかった。 女優はドラマ的にも鬱気味な人妻が精神的な張りを取り戻していく変化を上手く演じてたと思うし、カラミも反応が細かく表現力が豊かで見ごたえがある。夫役の役者もちゃんと仕事してるし、万引きのスリルの快楽を菓子の甘さで表現する演出も悪くなかったけど、男優冴山の中出し演技は前半の半抜けといい後半の汁出しといい、下手くそすぎて作品への没入を阻害されるし、全般的に不満を感じる部分が多くて、女優に罪はないが作品として高い評価は難しい作品だと思う。

基本的なアイデアは前からあるし、マドンナでのシリーズで言うと朝霧浄監督ではなく木村浩之監督寄りで、ヌード＝男と女がすべてを脱ぎ捨ててオスとメスに還る筋書きだが、ただの焼き直しではなく一歩踏み込んで、孕ませ系にまでアレンジしてるのがきとるね川口流。 子供が欲しいのに多忙な夫に放っておかれてる妊娠適齢期の人妻が、女体とは子供を産む生命力という素人画家の言葉に共鳴して、善悪や倫理を超越して子孫を残そうとするメスというシンプルな存在に内面から変わるのが分かりやすいし、夫の前でも取り繕わず最初からスイッチが入っちゃってる人妻の大胆さも女優の個性と合ってるように思う。 結婚してる人物がちゃんと指輪してたり、ニアミスプレイではハメに移る前に旦那が遠くに追いやられたりと、監督の作品でちょいちょい見られる類の雑さがないのは作りが丁寧だし、連続中出しものにありがちな精子入りマ○コを男がクンニするような気色悪さが排除されてる構成も高評価。 ただ、中田がEDという情報で夫が油断する筋書きはよかったのに、側近の男が勃起した状態で妻といるのを夫が見てるのは何ら安心感がなく中途半端。既存の演出にとらわれ過ぎでいっそ削ってしまってよかったと思う。夫とのアリバイセックスを思わせるシーンも、「あなたの」子供が欲しいと言わせたのはウソになってしまってるので、あくまで欲しいのは「私の」子供だという本心を匂わせるセリフに変えたほうがいいと思う。いつでもどこでも種付けできる男なら誰でも受け入れる作中の姿が人妻の「内面」だとすれば、指輪も外させてしまって良かったのかも。 女優は感情の起伏の乏しさが作風に上手くハマってたし、大きな胸や張りのある腰といった子供を産むために進化した女の肉体美という、この作風では必要不可欠な要素が絵的に分かりやすいのもいい。カラミも疑似っぽいところも含め見ごたえがあるし、何より母になる女の安らぎや幸せを醸す最後のカットが美しく、『明日、妻が里帰り出産から帰ってくる…。女上司が孕むまで中出ししまくった2カ月の記録。』の妊婦姿の完成形と言った印象で、すべてがこのシーンのための前フリと言ってもいいくらい。 まだ伸びしろあるよねって点で完成形とまでは言えないけど、クオリティは高いのでちょっとオマケ気味の星5つ。次作があるとしたら人妻の普通じゃない感じのキャラはぜひ維持して欲しい。

川尻監督の兄嫁系はハズレが少ないので期待する一方で、前作の黒川すみれverがあまりにも完成度高すぎて、果たしてあれと同レベルのものが作れるのか不安だったのだが、結論から言うとやはり厳しい。 黒川すみれverは、夫に放っておかれる寂しさに耐える人妻の雰囲気を肩口からにじませる女優の演技を軸に、夫役のエキストラ、義弟役の男優との緊張感のある化学反応が素晴らしかったのだが、残念ながら今作にはそれがない。 まずセリフもよく聞き取れないような演技下手のあまり見かけない夫役エキストラの起用そのものが失敗。男優堀内も役の上での女優との相性がいまいちで、強引に押し倒して中出しまでするほどの兄嫁への切実な想いが伝わってこない。ベタではあるが小花のんと相性のいい結城結弦あたりのほうがよかったように思う。 前フリのドラマ部分で作品の世界観を作り出せていないので、カラミの構成も前作と同じような割には感情の流れがセックスで表現できてなくて、破滅型の雰囲気もなくやってるだけの印象が強い。 個人的には男優と夫役のキャスティングが上手く行かなかった作品で、特にこういうドラマ性の高い作風でエキストラの重要性を軽く考えたのが一番の敗因だと思う。最近は演技面でもよくなってきてる小花のんが主役だけに、この内容は少なからず残念。