赤魔さんのレビュー

前作。 なんか都合のいいアイテムを手に入れてヒロイン(サムネイル白髪の方)に｢付け入る｣形で情を交わし、憑りつかれそうになった主人公……というところで続きました。 余談ですがこの作品、情が深い｢重たい｣ヒロインなので、何となくセックスとかエッチとかより｢情交｣て表現が似合う気がします。 閑話休題。今作はその続きから。 なんかどうも｢指輪が(主人公に)悪さしてるようなので咄嗟に凍らせた｣という事でラストシーンから繋いでいます。 その指輪のお祓いの為に訪れたのが、第二ヒロイン(サムネイル茶髪の方)のいる神社。でもお祓いの途中でトラブルがあってなんかエロい事します。 鬼にとって挿入は特別な意味を持つようで、このヒロインも主人公をターゲットにして今後迫ってくる感じなのでしょうが、今作での出番はここまで。 その後宿屋で第一ヒロインとエロい事して翌日。 主人公と第二ヒロインが会話している脇で亡夫の事を吹っ切っておしまい。 その後、砕けたはずの｢都合のいいアイテム｣を手渡してきた謎の女性……という引きで終わっています。 まだまだ続編があるようで、好きな作品なので嬉しい限りです。 前作レビューで｢都合のいいアイテム｣の事を色々書いたんですが、ちゃんと物語の柱として機能し始めたようで、こちらも楽しみです。

エロ漫画で最初に竿役の心配かよ！て話ですが、後述します。 この作品のタイトル、ある程度誤誘導の意図(というか、一冊にまとめる上で追加された｢辻褄｣によりニュアンスが変わった部分)があるように思います。 本作は、｢何でもしてくれる｣のをいい事に大好きな女の子に色々頼み事をしては、それを気に病む｢優しい大男｣と、実は彼の事が好きで何でもしてあげたい(そしてイチャイチャベタベタしたいのでいろいろこじつけて積極的にエロい事をしてくる)｢(頭が)幸せな女の子｣の物語です。 作中の事実としては竿役が｢事あるごとにエロい事を要求｣して、ヒロインが｢嫌な顔一つせず笑顔でそれに応じてくれる｣なのですが、ヒロインは優しくて可愛くて人気者なので、竿役的には｢自分に好意があると信じられない｣｢他の奴にも同じように優しく相手してるのでは｣とくよくよしつつ、好意を告げられません。(独占欲をむき出しにした時のヒロインの複雑な顔が、竿役から見えない構図になってるのも憎らしい) 後半、竿が風邪引いたのをきっかけに同棲みたいな事をし始めた…んでしょうか？ ヤってばっかの展開になり、行為の最中、ようやく両想いである事を共有して精神的にも結ばれてめでたしめでたし。事後の微睡の中でなれそめが描かれます。 竿役的には、クラスで悪い噂(何でもしてくれるらしいぜ的な)を聞いて｢そんな訳ないだろ確かめてやる！｣と突撃したらまさかの…？という｢訳の分からん｣展開(だからこそずっとくよくよしていたんですね)。 ヒロイン的には、なんか｢重い荷物を持ってくれた｣とかそういう雑なエピソード(これ一発で落ちたチョロインて訳ではなくて、こうした小さな出来事がたくさんあって少しずつ惹かれたのでしょう)があり、元々好きで、ずっと気づいてくれるのを待っていた。 お幸せに、と思える良い結末でした。 で、竿役の話。 本作の竿役って、大柄なマッチョですが、頭部はデッサン用フィギュアみたいにツルツルなので、逆に｢個性を殺してある｣ように見える見事なデザイン。 性格は非モテで気弱で優しい大男、って感じ。 外観はちっとも自己投影出来ないんですが、竿役とヒロインが(少なくとも二人の世界では)幸せな結末を迎えて欲しい身としては、良い造形だと思いました。しかもどうやら家は裕福であるようで、きっと幸せな家庭を築く事でしょう。

作品紹介の後の話をざっくり説明しちゃうと、男に一服盛られて即座に人形化。 とはいえコレクターって訳ではないようで、ヒロインの荷物とかと一緒に商品として売りに出されてしまいます。 が、時代を先取りしすぎたか、サイズが小物類の充実した1/12じゃなかったからか、ともかく先に人形にされていた二人の少女同様売れ残り、実質コレクション化してしまいます。 やがて男は病気で死に、古寺には三体の人形が……。 で、無表情のまま涙を流す人形の顔でエンド。 この作品、裸ぐらいは出てきますが、性交的な意味での性描写は出てきません。 人を選ぶよなぁとは思いつつ、なんていうか｢これぞ同人！｣て感じの、作者むき出しのフェチズムが描かれてて個人的には結構好きです。 薬を盛る手口は｢流石に雑すぎだろw｣と笑っちゃいましたが。 性交描写が欲しい方には向かないかもですが、なす術なく囚われ、全て(体の自由も尊厳も人生も、死ぬ自由すらも)奪われ、永遠に｢取り返しのつかない状態｣になっちゃう、強くて高潔なヒロインの姿だけでヌけるような方にはお勧めです。

と言いつつ、オチも結構好きw 物語の筋は、解説の導入の後、なんかどうもホストに入れあげて勘違いして絶望したらしいヒロインとセックスするだけです。 自分でも心配になるぐらいやりまくって気絶し、翌朝気づけば自宅。友人に電話すると、どうも自分だけ先に帰宅していたらしい。 と、その時ニュースから、昨日のヒロインの名前が。彼女は、肝試しに行った(?)廃墟で服毒自殺を図り、その遺体が今朝発見された……でエンド。 主人公を帰らせた後自殺したのか、すでに死んでいて幽霊とセックスしたのか、いずれにせよここは理屈で説明づけるとこではなくて｢何か不思議な体験をした｣て話だと思います。 ｢エロくて可愛い｣本来手が届かないような美少女が｢情が深くて思い込みが激しくて重たい地雷女子｣という事で孤立して、素朴なだけの冴えない男とくっついて幸せになる……て話は定番で、私個人もそういうのを期待したのですが、ともかく今作の範囲では主人公とヒロインの関係は終わりで、くっついたり(憑りついたり？)する訳ではありません。

※本作は独自AIで作画した絵を元に加工、コマ割り、テキストなどを追加し制作されています。 ↑この一文が気になって、どんなもんか購入してみました。 ボーカロイドよろしく、別に絵が描けなくても作品を作って発表する事はあっていいと思うので。 話の筋はタイトルと解説の通りで、好きな方は好きだと思います。 ただ、絵の方は頂けないですね。。。 独自AIとやらは別にいいんですが、作業途中と見受けられる箇所があります。 主に眉間周り。前髪が複雑にかかっている部分もあるかと思うのですが、表情を手直しする過程で眉毛を消し損ねたり、目つきに作業途中ぽい箇所が残っていたりします。 時々(下手とまでは言わないけど)絵柄が違う箇所もあるのですが、こちらは｢場面にふさわしい表情｣が生成できずに作者様が直筆なさったのだろうなと(個人的には)むしろ好印象です。 AI作品て事で無意味に作品価値を貶める必要はないと思うのですが、作成段階でのデータがまだ残っているなら、作業途中っぽい箇所をもう一度見直してアップデートなさる事をお勧めします。 作品自体の評価はその後ですね。

一巻込みでのレビューです。 魔法少女は出てこないし、寝取られる彼氏も出てきません(台詞として彼氏や片思いの相手がいるらしいと匂わされる程度)。 ヒロイン達は悪堕ちしません(そもそも正義とか悪とかって世界に生きてるわけではないですし。竿役が｢未成年との淫行｣という犯罪に手を染めるのを、被害者として積極的に助ける程度)。 ついでに言うと連鎖堕ちもしません(少女たちはみな｢友情｣によって竿役の｢狩場｣に誘い出されて堕ちていく、という程度)。 だけど、な～んかタイトルみたいな構図に近いものを感じるんですよね。 主人公は竿役の娘、でいいんですかね。 主人公は｢明るい世界｣の住人で、友人である同世代の少女たちと仲良く楽しく暮らしています。 が、竿役の魔手によって快楽を教え込まれた友人達は篭絡され、主人公との友情や絆を捨てて｢暗い世界｣へと堕ちていきます。 孤独になった主人公は、別の友人を作り、その友人は｢主人公に関わった｣事で竿役に見つかり、一人、また一人と｢向こう側｣へと堕ちていく……。 これ、タイトルで書いたようなジャンルで目玉となる要素を、そのジャンルのパーツを使わずに表現した実験作なんじゃないかしら。 ただ、パーツを使わないだけならともかく、｢キャラクターの視点｣や｢心理の推移｣描写が(描かれてはいるものの)希薄に思えます。 魔法少女寝取られ悪落ち連鎖ものなら、｢主人公｣は｢堕ちる少女｣になり、主人公がBADENDに到達するまでの物語なので、視点は主人公にフォーカスされるんじゃないか(最終コマは｢堕ちた主人公｣を見てショックを受ける｢次回作の主人公｣でしょうが)と思うのですが、本作での主人公は｢堕ちる少女｣を寝取られた｢次回作の主人公｣枠。ただこの主人公、｢少女たちが堕ちる｣仕掛けを一身に背負う｢竿役の娘(いい子だが行動力なし)｣なので、実際に｢堕ちる｣役が回ってくる事はなく、寝取られものの｢優しいイケメンだがチンコが粗末な彼氏｣ばりにひたすら｢観測者｣として苦しむだけ(完結編ではようやく皆と同じところに行けるのかもですが)。 これはこれで良いのですが、｢悪に立ち向かって敗れ、次第に堕ちてその手先と化すヒロイン｣｢その様を見て決意を新たにする次回作ヒロイン(次回作でミイラ取りがミイラになる)｣の視点で心理の推移とかをもっと濃厚に見れたらなぁ、と思うのです。

こちらのサークル様で一つの定番になっている、｢クズ男に苦しめられるヒロインを、ひたすらの誠実さでほだして寝取って幸せにする｣話です。 タイトルに｢寝取り｣と入ってますが、なんというか寝取るというより、クズ男が時代劇の悪役ばりにクズ役に徹しているので、普通に｢愛想を尽かす｣展開。 時代劇ぽいメソッドで作られていて、結末が分かっているので安心して楽しめます。 ただこれまた時代劇的な部分ではあるのですが、悪役が制裁を受ける事へのカタルシス、ヒロインが夫や彼氏を捨てるという(背景を無視するなら)｢背徳｣的な行為をする｢言い訳｣のため、ヒロインがひたすら可哀想な場面が結構長いです。 可哀想パートではヒロインが不特定多数の男に体を任せるので、そういうのが許せない！て方にはしんどいかも。

最初の２コマで導入して、あとはひたすらヒロインを凌●して、そのまま紹介文通りに人生終了？させちゃう話です。 導入後のヒロインはこれと言ってキャラクターらしい反応を示さず、人形的に竿役のご奉仕を受けます。 形的には凌●だけど、竿役が勝手に盛り上がってヒロインを｢気持ちよく｣してあげてるので、ポルノ的にはこれはもう｢ご奉仕｣と言っていいんじゃないですかね。｢まずい｣と思ったのか、フェラとか足舐めとかさせて一応の体裁は守ってますが。 何か酷い事をされたわけでもないのにヒロインを破滅させて｢やってやったぜ！｣と叫ぶ気持ちには、｢物語｣としては全然共感できないです。 が、この｢魅力的な女を征服して蹂躙したい｣て衝動は男性の性欲の根幹にある部分なので、(ポルノとしては)大事だと思います。 年取ると｢ひゃっはぁー！女を手に入れて支配してやったぜ！｣とか盛り上がってるのは本人だけで、女性の方は｢男ってホントかわいい生き物ね｣で付き合ってあげつつ家庭を手に入れ子供に恵まれ、旦那はノリノリで給料持ち帰ってくる……て構図だと気づくんですが、その手前の段階で｢俺は俺がやりたいようにやっている！何者にも動かされない！｣と信じ切って腰振ってる竿役の造形は、個人的には｢開き直ってハーレクインの男女逆Verをやる｣タイプより好みで、(キャラではなく)作者に好感が持てました。

この作品、寝取られではなく、いわゆる｢ざまぁ｣です。 タグに｢寝取られ｣とあるし、紹介文でも｢軽い逆寝取られ要素がある｣とはあるのですが、｢寝取られ物｣を期待して見る作品ではないと思いました。 素直になれず、好意の裏返しで主人公を虐めるメインヒロイン。 トップ画像の中央にいるキャラがそうで、中央で一番手前にいるのに、顔に敢えてタイトルの文字をかぶせてあるのは｢こいつがざまぁされるよ｣って暗示……というか、｢お前が好きな主人公君の関心事はもう後ろの二人だから｣て暗示なんでしょうね。 後ろの二人は、主人公に近づくためにメインヒロインの取り巻きやってんのか、寝取り趣味で主人公に近づいたのか分かりませんが、ともかく紹介文の通りの関係になります。 結末はメインヒロインの内心が描かれ、｢明日こそは素直にならなきゃ…｣と思いながら覗き込んだ先には、友人二人と性交にふける思い人の姿が……でEND。 主人公がヒロインを断罪したり拒絶したりで〆ず、メインヒロイン主観のコマで終わる事で、読者が｢侮辱してパシらせて相手が振り向いてくれるわけないだろ！お前の行いを考えれば当然の結末だ[ざまぁ！]｣と満足する良い構成だと思います。 ｢ざま｣られるのがヒロインである場合、反省して元鞘～なんて作品も確かに珍しくはないのですし、私個人もそっちの結末で｢最後は仲良くハーレム｣の方が好みではあるのですが、｢ざまぁ｣なのでここで終わりです。 同人作品ですので、作者様の思惑次第で｢元鞘｣する続編が作られる可能性もあるとは思うのですが、それはまた別ジャンルですね。

本編に関しては特に説明不要と思います。 これまでのシリーズの流れを崩す事なく、 目的のため一時的に手籠めになる→快楽堕ち ていうテーマが貫かれてるので、TS嫌いでなければ楽しめるかと。 意外だったのはラスト。 女神？みたいな存在が語り掛けてきて、リセット魔法みたいなものを使ったところで話が終わっています。 作者様的に｢人気作だし、ファンの期待がある限りは続けたい｣で取り敢えず続けたのか、これで完結だけど｢(勇者視点での)希望｣を残して終わらせたかったのか、｢ループして危機は脱したけど、堕ちきった自らの”雌”を突きつけられてより深く堕ちる｣大団円で〆る等の構想があるのか。 そのへんは分かりませんが、好きな作品だし続いてくれれば嬉しいと思います。 個人的には、タイトルにもなってるクズ賢者が全部持ってく大勝利で話を〆て欲しいなぁ。 今の竿役がご主人様だと、魔王退治は出来なそうだし……。

｢駆除人｣の方を先に読んでて｢エロ上がりの方かな｣と勝手に思っていたのですが、本作を読んでみてちょっと認識を改めました。 あるいはあっちの｢流儀｣の影響を受けてるのかもですが、｢動き｣の表現が独特で、いわゆる｢エロにおける動き｣よりずっと激しく、若干｢エロ漫画｣としては違和感を覚えます。 あと違和感と言えば、事が始まったら突然｢ヤリ場になってる離れ｣とか｢向こうで二人が致してる閉じた障子｣とかの背景だけのコマが数ページ続いて、台詞と効果音だけで次第に行為がエスカレートする様を表現する手法が多用されますが、｢エロ漫画なんだからそこ見せてよ｣と。 などとネガティブな話から入ってしまったんですが、キャラクターも物語も大変好みです。 昔から好きだった幼馴染のお姉さんに会いたくて帰省した主人公。 これにお姉さんの妹が絡んで、お姉さんの｢婚約｣を伝え、｢これでいいのか｣と仄めかす。 挑発に乗った主人公はその場で妹を犯して犯して犯しまくり、なんかマジカルチンポに覚醒。 主人公に捨てられたと思い込んで別の男と婚約したお姉さんも犯しまくって｢分からせ｣、好き同士だった二人をくっつけるため自分は踏み台になろうとしてた妹も｢お前も大事だ｣と犯しまくって｢分からせ｣るマジカルチンポ無双の話です。 現時点(2022/08)ではチンポ以外ヘタレな主人公がようやく覚悟を決め……しかし幼馴染の母親が立ちはだかりそうな気配、というところ。 次もチンポ無双して全部解決してくれる展開を期待します。

作品解説で｢背徳｣がテーマとの事ですが、確かにすごくいいです。 あんま暗い展開とか結末は好きじゃないので、現代の一般人の感覚からすれば｢こいつらくっついても別にいいじゃん｣ていう関係性なのがいい。 語り口が｢二人称型｣と言うんですかね。メイド乳母の目線で｢ぼく｣の言動や変化を描いていくように見せかけて、その実単なる語り手であるはずのメイド乳母が主人公、というのもいいです(タイトルでミスリードしてるのもいい)。 ｢家柄の違い｣｢立場の違い｣｢先任者の信頼｣と言った壁があるのに、｢坊ちゃま｣を性的に挑発せずにおれない主人公。 性的にも成長してついに主人公の挑発に乗り、微笑ましい思い出の詰まった御屋敷やお庭のあちこちで淫微な行為にふけるようになる二人。 いけないのに、駄目なのにという背徳感を楽しみながら、そんな生活に幸せを覚える主人公。 これは｢被害者メイド乳母に執着･依存しずぶずぶの関係にはまっていく加害者坊ちゃま｣の話に見せかけた、｢被害者坊ちゃまを挑発し誘導して寵愛･依存を得てずぶずぶの関係にはまっていく加害者メイド乳母｣の話です。 読了後、｢この先どうなるのか｣と考えた時、暗澹たる破滅の未来しか浮かばないわけではなくて、坊ちゃまが一念発起して家を捨て主人公と二人で庶民として生きていくことを選ぶ～でも、才気煥発して当主の座につき実力で主人公との婚姻を認めさせる～でも、それなりのハッピーエンドが十分想像できる背景世界なのもまたいい。

なんというか、思春期に差し掛かった男の子の文字通り｢純｣な心の漫画です。 ヒロインは席の前後で隣り合って、プリントを回す程度の｢接触｣がある｢異性｣。 主人公は、このヒロインが｢顔のない知らない男｣とヤリまくる妄想をして、頭の中で穢します。 これって無意識にヒロインの女体に｢興味｣を抱き、｢性の対象｣と捉えているからなのですが… ある日、このヒロインが知らない男子と親しげに談笑するところを目撃して、｢彼氏いたのかよ｣といつものノリで、その男子｢顔が分かる実在の男｣とヤリまくる妄想をしてしまい、学校を休むほどのショックを受けます。 主人公の｢興味｣は既に｢好意｣を変わっていて、興味があるのは｢女体｣(だけ)ではなくて、ヒロインだったわけです。 翌日、ひょんな事から主人公は教室外でヒロインと出会い、会話して、彼女が画面の向こう等の触れられない場所にいる｢女体｣ではなく、そこにいて打てば響く実在の｢人間｣である事に気が付きます。 ヒロイン側も主人公を親しい｢人間｣だと認めたのでしょう、積極的に話しかけ、色んな表情を見せるようになります。 こうなるともう主人公は完全にヒロインにイカれちゃって、事あるごとにヒロインが気になる、ヒロインの仕草や表情がまぶしくて仕方ない、ヒロインと触れ合う事が嬉しくてたまらない、｢ヒロインがヤリまくる妄想｣の竿役は自分以外あり得ない。 一言で言うと｢コンビニバイトの女の子がはにかんだだけで好きになっちゃうチョロい男｣で終わってしまう男の子の心理を漫画として魅力的に描いた良作だと思います。 一般に｢キモい｣と言われるやつですが、純だからこそキモいんです。 主人公目線だからヒロインは｢自分に会うと嬉しそうに笑う｣｢話しかけてくる｣ように見えるんですが、客観的にそこに｢特別な感情｣があるかは分からん、それがまたいいですね。 チョロい男の一人として、主人公の恋が実って欲しいと思う反面、成就するとかフラれるとか寝取られるとかってイベントも特になく時が過ぎて忘れてしまい、ふと｢あんな奴いたなぁ｣と思い出すような今の立ち位置が理想なのかも。

学生時代、先生に弄ばれて色々こじらせたヒロイン。 制服を脱ぐ歳になって捨てられてしまい、その後色んな男性と付き合ってみたけど自分を尊重してくれる優しい人じゃ満たされない。 色々持てあまして自分で新しい｢先生｣を育てる事に。 白羽の矢が立ったのが主人公。 ヒロインへの一途な愛情(舞い上がっているようにも見えるけど)に付け入られて、アブノーマル(そこまで酷いのはなくて、ソフトＳＭ･軽い言葉責め･アナルSEX程度)なセックスを(攻め側で)仕込まれていく。 調教されて立派な先生に育った主人公は、｢お手本｣同様、身重になったヒロインをほっといて別の女に手を出すのでした……。 ……というお話です。 なんかこう言うと救いがないですが、割れ鍋に綴じ蓋てやつで、普通にハッピーエンドにも見えます。 作画をしておられる方はイラストレータ寄りなんでしょうか、効果線の書き方やシルエットの強調の仕方に少し癖がありますが、ヒロインは美人可愛い感じで魅力的だし、私は好きです。

内容は解説の通りなので、絵柄とサンプルが気に入った方ならお勧めです。 本当にそのまんまなので、あらすじを説明しづらいぐらい。。。 堕ちたヒロインは主人公のところに入り浸り、挙動を怪しんだ友人が後を付けて、怪しげなアパートに入っていくところを目撃して……というところで物語が終わっています。 この友人も良い感じのキャラなので、続編に大いに期待ですね。 キャラは可愛いし、催●ものによくある認識改変や、解けそうになって慌てるシーンもいいですし、エロシーンも好みです。 後は個人的な好みが合うかどうかですかね。 個人的に私の好みと違うなと感じた三点を挙げておきます。あくまで好みなので作品の質を下げるとかそう言う話ではなく。 ・竿役は個性とか要らないと思ってるので、もっと無個性で良かったと思ってます。 個性を削ぎ落すとイケメンになってしまうのでジレンマですが。 ・寝取られはどーも苦手なので、彼氏は不要と思いました。 女友達だけでも｢価値観が変わってしまったヒロインを目の当たりにするショック｣は描けますし、連鎖堕ちにもつなげやすいかと。 ・解説の｢そして少女は、次第に快感の虜になっていき――｣のくだりが1ページのダイジェストになってます。 こここそ見たかった！と思う反面、丁寧に描かれたせいで間延びしてしまった作品も見ているので、これまた難しいところですね。

絵の表現から漫画かと思ったんですが、基本絵+差分形式のＳＳ付ＣＧ集と言った方が正確な作品です。 絵の使いまわしが多くて、｢説明に必要なカット｣が足らず、物語はなんかちょっとよく分かりませんでした。 主人公(サンプル表紙の女の子)は元は男の子で、いじめっこの優男に虐められてる。 そこを幼馴染のマッチョに助けられる。 その後なんか主人公が女体化する。 その可愛さに優男、マッチョともにズキューンときて。。。 で、環境が変わりちやほやされる主人公。 男の子の時から優しく接してたマッチョは｢当然自分と付き合ってるんだろう｣と思ったけど、主人公は優男と(最初強引に迫られたけど)SEX、SEX。 そのまま自宅で仲良くSEX、SEX。おしまい。 これであってますかね？ これにタイトル｢おれの…処女を奪ったのはお前か！｣が加わって、ますます物語の趣旨が分からなくなります。 タイトルから見るなら主観は主人公なんですが、これと言って自我が見えない(いじめっ子に迫られて｢脅されて｣ではなくくっついちゃうあたりはむしろリアルかもですが)。 優男も｢男のうちは虐めた｣｢女になったら犯した｣でなんつーかこう、キャラと言うより｢小道具｣｢カカシ｣っぽい。 ならばマッチョかとも思うんですが、これもやっぱり｢よく分からん勘違いをしてるだけ｣という描写がちょろっと出て来るものの、物語の最後まで絡んでこない。 思うにこれ、物語とか関係なく描かれた断片的カットを各自で繋げて間を想像して楽しむタイプの作品だったんじゃないでしょうか。 ｢キャラクター｣を意識するようにして、(感情的には別に書きたくないけど)物語を伝えるのに必要なカットを入れたらずっと良くなるんじゃないかと思います。 絵は結構好きなんですが、纏め方、見せ方はまだまだ不慣れに感じました。

というか続編あったの？と思ったら、最終ページで納得。 自分史上最低評価がついたので予定になかった続きを｢完結編｣として出したとの事。 物語は前話ラスト、ＤＱＮ彼氏君に映像を押えられてしまった直後から。 ぶちまけられるのを金で買収してどうにか阻止。 そこからキモデブ君大勝利に繋がってENDです。 DMMで見る限り前作の評価は★3で、別に低くないと思うんだけどなぁ。 レビューのテキストに関しては確かに｢オチが気に食わない｣と言うものが多かったけど(私も｢このオチ毎回続ける事なくね｣と書いた)。 前作も｢現実感｣は全然出せてなかったと思うのですが、今回の話こそバッドエンド、てのは一理あると思いました。 正直この物語でキャラクターと言えるのは主人公のキモデブ君だけで、ヒロイン達は｢エロい事するだけのカカシ｣、ＤＱＮ彼氏君は｢小道具の一つ｣ぐらいの扱いなので、彼ら視点で考える必要はないと思うのですが、前作ラスト、キモデブ君は破滅した後エピローグでなんか変な新興宗教かなんかの教祖に｢大成｣しています。 今作ラストもなんか教祖ぽくなってるのですが、違いは｢左右にヒロインを従えてる｣事。 なるほど、あの後ある種の｢悟り｣を得て一人で立つはずだったキモデブ君は、今作で学校レベルの小さな世界で(美少女を手に入れたり、いじめっ子やっつけたりする程度の)｢成功｣を得て、その上にあぐらをかくちっぽけな男で終わっちまうラストになってしまったのだな、と。

主人公のさえないブサデブ君はＤＱＮ君に虐められてました。 にも拘らずＤＱＮの彼女に横恋慕。 ふとした弾みで催●アプリを使って彼女を操る事が出来たブサデブ君。 調子に乗ってＤＱＮの前でＮＴＲセックス見せつけようとして失敗。 アプリを奪われ、あわれブサデブ君は破滅してしまうのでした。 ……これが前作。 アプリを奪われたブサデブ君はＤＱＮ君のおもちゃにされていました。 そのせいでブサデブ君は引きこもり、何か知らないけど新作アプリを作り出しました。 ブサデブ君はそれを使ってＤＱＮ彼女の母親とセックス。 返ってきた彼女も操ってセックス。 ハメ撮りを楽しんでいたらそこに何故かＤＱＮ君が家宅侵入してきて証拠を押さえられ、やっぱりブサデブ君は破滅してしまうのでした。 ……これが今作。 オチの｢ブサデブ君はやっぱり破滅｣って、いるのかなぁ。 ＤＱＮ彼氏君もなんかエロ漫画的な｢欲｣が見えてこなくて。 でも絵とかエロは好きです。

やたら広告で見かけて気になっていて、とうとう購入してしまいました。 ヒロインは異世界転生なんですかね。 寂しい半生を送ってきた女性で、故郷から遠く離れた異世界の地で身内もなく一人死んでいくのは嫌で、いつか自分が死ぬとき看取ってくれるよう双子の少年奴●を買います。 彼女はそんな自分を恥じ、自分の背景も語る事が出来ずに、自分の内心を打ち明ける事が出来ずに少年達を育てます。 少年二人はチョイ悪なイケメンに育つも、ヒロインの事を慕っていて、何か秘密があり影があるヒロインを心配して秘密を聞き出そうとします。 と、ここまでは健全なストーリーの骨子ですが、やってる事はヒロインを前後不覚にしてひたすらレ●プ、とことんレ●プです。 あんまりにもレ●プされすぎてヒロインは秘密を漏らしてしまい、ここでようやくヒロインは内に秘めていた苦悩や悲しみをイケメンと共有でき、イケメン二人とより強固な絆と幸せな生活を手に入れるのでした。 この｢被害者になる事で相手の責任で幸せを得る｣というのは、少女漫画(ハーレクイン？)でよく見る構図です。 ｢相手に責任で｣てのが大事らしくて、結構無理矢理な理屈で｢被害者｣になる話が多いんですが、この作品は良く出来てると感じました。 絵柄とか、竿役が二本なあたりは女性向けだなと感じましたが、普通の漫画としても、男性向けエロ漫画としても楽しめました。 個人的に竿役が複数本あるのは好みじゃないので☆4にしてますが、気にならない人なら☆5もあるんじゃないかしら。値段とかページのバランスは見てないですが。

我らがヒーロー、イチロー先生の最期です。 この手の作品の主人公って、何だかんだ言って｢自分の能力を駆使する｣事で、ヒロインに｢離れられない｣ようにして｢手に入れる｣という事業に精力的です。 この構図って｢汗水たらして働いて、それで初めて男としての価値を認めてもらえる｣ていう伝統的な日本男児の哀しい価値観そのものだったりします。ポルノなので能力は｢心を操る催●能力｣とか｢とんでもなくチンコがでかくて絶倫｣とかそういうやつで、離れられなくなる理由は｢性的に依存する｣事だったりするのですが。 前置きが長くなりましたが、イチロー先生も例に漏れず、欲望のまま動いているように見えて、冷静に考えると勤勉な奉仕者、｢自分の才覚を発揮し続けてないと落ち着かない｣みたいな小市民的働き者だったりします。 今作、イチロー先生は前作のように催●を駆使してヒロインを堕とすのですが、ヒロイン側も｢必要とされたい｣と願っていて、それを拗らせてしまいます。 一仕事終えて｢自分の価値も認識できたし、俺は次に行くぜ｣というイチロー先生ですが、ヒロインは逆に｢尽くすし全部あげるので自分に依存すればいい｣とこれを絡めとってしまいます。 メスメリズムの時もちょっとそういう場面あったのですが、｢さらっと読むとイチロー大勝利なのに、実は負けている｣ストーリーが並行して走ってて、なんかちょっと感心してしまいました。 最期と書いたけど｢ふー何とか逃げ出せたわい｣と次の職場に向かうイチロー先生に期待したいですね。